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こんにちは、このかです。
 
夏が近づいてきましたね。
虫嫌いの人にとっては、いやーな季節です。
私はGも蜘蛛も大嫌いなんですが、蜘蛛って昆虫じゃなかったですね。妙な生き物です。
 
 
今回は、そんな「蜘蛛は殺さないこと」という言い伝えついてお伝えします。

 
 

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蜘蛛は退治してはいけない?

 

 
私は虫が大嫌いです。
もう、この世の中の虫という虫、全部消滅すればいい思うぐらい大嫌い!
 
 
そんな気持ち悪い虫が私のテリトリー内にいるというのは許せない!
 
 
ということで、毎年、G対策はしっかりしていて、築15年以上経つわりに、わが家であの黒いものを見かけることは、ほとんどありません。
 
 
でも、出てくるようになったんですよ、ここ2~3年。
 
 
ひと夏に見かけて退治するのは、1~3匹ぐらいなのですが、いるんです!そして、そのほとんどが、5,6月という初夏に出没しています。
 
 
そして、とうとう去年、夏の終わり頃に、お風呂場で大きなクモを見つけてしまったんです。しかも、私1人のときに・・・
 
 
去年の恐怖体験ダントツ1位でした!
 
 
絶対近寄りたくないので、ゴキジェット1本近くお風呂場にスプレーして閉じ込めてやっつけました。(嫌いなので生きていること自体許せない私)
 
 
あのこげ茶色っぽいでっかいアシダカグモと呼ばれるやつです。私のてのひらより大きいサイズでした。なんでこの世にあんな不気味な生き物が存在するんだーってぐらいゾワゾワなのです。
 
 
死んでしまったクモは放置し(死骸でも1メートル以内近づけない)、旦那が帰ってきてから捨ててもらいましたが、実は退治してからかなりの罪悪感を感じてしまったのでした。
 
 
実は、自分でクモを退治したのは初めてだったんですけど。(まず遭遇することが過去なかったから)
 
 
ああ、やってしまったという感じ・・・
クモは神様のお使いなのに・・・
 
 
生物的にも「益虫」だと知っていますし、おばあちゃんからずっと言われてましたから。
 
 
「クモは神様のお使いなんだよ」って・・・
「だから、絶対に殺してはいけないんだよ」って・・・
それから当分、罰が当たらないだろうかと気にしていた私。
 
 
幼いころ祖母に告げられた言葉は、マインドコントロールのように効くのです。根拠のない迷信ほど囚われてしまいます。
 
 
「クモを殺していはいけない」という伝承は、実は日本じゅうにあります。
 
 
その根拠は土地によって少しずつ違っていて、一般的には「朝蜘蛛は殺すな、夜蜘蛛は殺せ」と伝わっているようです。もしかしたらおばあちゃんも朝蜘蛛と言っていたのかもしれません。(記憶が定かでないです)
 
 
じゃあ、朝見るのと夜見るのの違いは何と思いますよね?
 
 
その由来についてお伝えしますが、説はいくつかあります。生きてたらおばあちゃんに尋ねてみたかったです。

 
 

朝蜘蛛を殺してはいけない3つの理由


「朝蜘蛛を殺してはいけない」といわれる根拠は3つあります。
 
 
私は、朝蜘蛛ではなく蜘蛛という生き物が特別と考えられていた(1)の説が、この伝承の大元なのではないかなと思いますよ。
 
 
残りの(2)(3)は、それこそ江戸時代あたりに、蜘蛛の生態とつじつま合わせで後付けでつけられた理由じゃないかと思うのです。

 
 

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(1)蜘蛛は仏陀(お釈迦様)のお使いだった?


ずいぶん昔から「朝蜘蛛は神様のお使い」という言い伝えがありました。
 
 
いつから言われるようになったのかはわかりませんが、現代でも芥川龍之介の『蜘蛛の糸』などで、そういう印象を持つ人は多いですね。
 
 
芥川龍之介といえば、元ネタ作品がどこかにある作家ですよ。彼の作品はオリジナルなものがあまりなく、ほとんどが元々ある話の翻案です。
 
 
この『蜘蛛の糸』もその1つで、元ネタはアメリカの仏教思想家ポール・ケーラスの『因果の小車』という話だと考えられています。(以前はドフトエフスキーの『一本の葱』と考えられましたが今はこちらの説が有力)
 
 
『因果の小屋』の出版は1894年なので、そんなに古いものじゃないんですよね。
 
 
でも、ケーラスはただの小説家ではなく仏教思想家でした。仏陀(お釈迦様)の使いとして蜘蛛が出てくるのは、仏典かどこかに書かれていたのを取り入れたのかもしれないと思えるのです。
 
 
おそらく、もともと蜘蛛は「神様のお使い」というより、仏教の世界で「仏陀(お釈迦様)のお使い」とされてきたのでしょう。
 
 
「極楽とこの世を糸でつなぐ生き物」と考えられていたのです。

 
 

(2)朝蜘蛛は縁起物・夜蜘蛛は不運の前兆


蜘蛛は、商売人の間で縁起の良い生き物として広まるようになりました。
 
 
お客さんを連れてきてくれる生き物なので、朝見かけるとその日は商売が繁盛すると信じられていたのです。
 
 
他にも、待ち人が来たり、福を運んでくるといわれたり、吉兆の前ぶれと考えられていました。
 
 
反対に、夜蜘蛛は地獄からの使者で、泥棒を招くというジンクスや 不運の前兆と考えらえていたんです。
 
 
ただし、「夜蜘蛛も吉兆」と伝わる地方もあるようです。

 
 

(3)朝蜘蛛を見ると晴天になる


蜘蛛が朝から糸で網を張ると天気が良くなるといわれます。そこから、朝蜘蛛は吉兆だ考えられるようになったという説があるのです。
 
 
蜘蛛が網を張るのは、晴天の日だけなのだそうですよ。晴れの日は、網にかかる虫がよく飛んでいるのでしょう。
 
 
朝蜘蛛を見ると「その日はお天気」というのが派生して、気持ちいい1日を運んできてくれる縁起の良いものと考えられるようになったのです。
 
 
一方、蜘蛛が夜に網を張るのは、巣を作るためです。家の中が蜘蛛の巣だらけになるのがいやだから、また単純に夜見かける蜘蛛が不気味だから夜蜘蛛は退治しろと言われるようになったのだそうです。
 
 
なんだか適当な気もしますが、そもそも伝承というものは「科学的根拠のないもの」なので、心理的な理由も大きいのでしょう。

 
 

もともと蜘蛛は「益虫」だった


家の中には、いろんな虫が入ってきます。
その多くは害虫ですね。
 
 
そんな中で、蜘蛛は「益虫」といわれます。
とくに、私が退治してしまったアシダカグモは、ゴキブリ、カ、ハエ、ダニなど家の中にいる害虫を食べてくれるよい虫なんです。
 
 
一部の昆虫ファンの間では「軍曹」と呼ばれているほどです。
 
 
そして、蜘蛛はカやハエと違って、疫病(伝染病)の媒体にもならないのです。
 
 
一部の毒蜘蛛などを省くと、家にいてもウェルカムな虫のはずなんですね。
 
 
それじゃあ、もう少しかわいい形をしていればいいのに・・・
いくら良い虫でも、あのグロさは許せません。
走り出したら、ものっすごいスピードらしいし・・・
だめ、キモすぎます( ̄▽ ̄)
 
 
アシダカグモは、性格も大人しくて良いらしく、めったに人前に出て来ようとしないそうですよ。
 
 
そして、福を招き、晴天を導き、おまけに害虫も食べてくれる素敵な虫のはずなんです。なので、本当は退治する必要なんてないのです。
 
 
でも、どうしても無理な私のような人は、できるだけ遭遇しないように家に呼び込まないようにしましょう。
 
 
家の中にアシダカグモが入って来る=「家の中にエサになるGがいっぱいいる」ってことなのです。
 
 
つまり、蜘蛛と遭遇しないためには、なにより「G対策を完璧に」ってことなんですね。わが家は今年もホウ酸団子を家じゅうにおいて、玄関と吐き出し窓とベランダに外用の駆除剤を置いて、徹底ガードしています。
 
 
ということで、蜘蛛は良い虫で縁起物なので、できるだけそっとしておきましょうというお話でした。

 
 
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