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昔話を読んでいると、たまに「妖怪」と呼ばれるへんてこりんな生き物が登場しますね。不気味な怖いモノからひょうきんなモノまで、様々です。
 
きゅうりの記事を書いていて、ふと思ったのですが、お寿司のきゅうり巻きは、「かっぱ巻き」と呼びます。
 
あれは、きゅうりが河童の大好物だということが、定着しているからに違いありません!
 
河童ば水辺に棲む妖怪なので、きゅうりを好むのは、体を冷やす夏野菜で、95%以上が水分だからなのかなあ。

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河童伝説は、全国各地に残っていて、緑だったり、赤茶だったり、サルっぽかったりと様々な姿で伝わっているのですよ。
 
地方によって違うというのは、多分、その由来そのものが異なるのでしょうね。
 
今回は、まず河童と聞いて思い浮かぶ「緑色で頭の上にお皿を乗せて、カメのような甲羅のある」河童の正体について考えます。

 

河童の特徴


一般に伝わる河童の特徴を挙げると、こんな感じですね。
 
●子供のような姿で、頭に皿、背に亀のような甲羅があり。皿の水が乾くと弱る
●川や沼に住み、人間や牛や馬を襲う
●人の尻子玉(?)を抜く
●キュウリ大好き
●相撲が大好き
●いたずらをするがこらしめると反省する場合も
●仲良くなると万能薬をくれたりする

 
河童は、東北から九州まで伝承があり、呼び名もいろいろあります。
河童の他、ガワッパ、ガラッパ、ゲタロウ、ミズチ、ドチガメ、猿猴(えんこう)などなど。
 
河童伝説で、もっとも有名なのは、岩手県遠野市に残る民話です。
 
遠野は 柳田國男の「遠野物語」の舞台の町で、河童や座敷童子で有名な「遠野民話」として全国的に知られています。
 
岩手県遠野市にあるカッパ(河童)の伝承地は、こちらの「河童淵」です。

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【引用元】「遠野市観光協会~河童淵~」

 

ちなみに、遠野では、「カッパ捕獲許可証」なるものが販売されています。
遠野市観光協会運営のオンラインストアで、210円(税込)で購入できます。
 
捕獲許可証の裏面に「カッパ捕獲7ケ条」という注意書きがあって、これがなかなかユーモアがあっておもしろいのですよ。

 

1・カッパは生捕りにし、傷をつけないで捕まえること。
2・頭の皿を傷つけず、皿の中の水をこぼさないで捕まえること
3・捕獲場所は、カッパ淵に限ること。
4・捕まえるカッパは、真っ赤な顔と大きな口であること。
5・金具を使った道具でカッパを捕まえないこと。
6・餌は新鮮な野菜を使って捕まえること。
7・捕まえた時には、観光協会の承認を得ること。

 
餌でつって捕獲しろってことですね。(笑)
 
やっぱり、ここ岩手県遠野の「河童」が本家なのでは?と思わされます。

 
 

お寿司のキュウリ巻きを「かっぱ巻き」と呼ぶわけ


岩手県「遠野」は、実は、きゅうりの名産地なんですよ!
 
遠野の河童淵に昔から住んでいる河童は、乾燥に弱く、常に体や皿がしめった状態でなければいけないそうです。
 
陸に上がると、皮膚が 乾燥して体温が上昇してしまうため、きゅうりを体に巻いていたと言われています。
 
やっぱり、きゅうりの水分量の多さ(95%以上)と夏野菜特有の体を冷やす効果があるからなんですね!

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かっぱがきゅうりを体に巻いていた姿を、村人が見たことから、きゅうり巻きを「かっぱ巻き」と呼ぶようになったといわれます。
 
なんだか河童は存在するを前提に話を進めていますが、本当のところはどうなのでしょう。

 

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河童の正体


 
日本には、かつて神様と呼ばれた「モノ」がたくさんいます。
今では、「モノノケ」と呼ばれる類のものです。
 
山には山の、海には海の、そして、川には川の神様が存在していたのです。

 

水の神様説

 
主に東北の民話を集めて検証した柳田國男によると、河童は「水神の成れの果て」と思われるそうです。
 
上に書いた河童の特徴に、相撲が好きというのがあります。
 
もともと相撲というのは、「水神様に奉納する行事」という側面がありました。
 
奈良・平安時代には宮中行事として行われた神事で、日本各地の神社でも奉納相撲が行われました。
 
相撲は、豊穣を祈願するもので、また干ばつや疫病が流行ると、水神様に祈願して願いの成就を感謝して奉納するものでもありました。
 
農作物の豊穣にしても干ばつや疫病を防ぐにしても、豊かで清浄な水と大きな関係があり、そこから水神の眷属(けんぞく=その神の配下または関係するモノ・動物)と考えられた河童とのつながりが生まれたのだと思われます。
 
そして、水神様への信仰がとても盛んだった地域では、特に水不足に悩む夏場に、畑で採れた初生りの夏野菜・きゅうりを捧げるという風習がありました。
 
そこから、「河童の好物=きゅうり」になったと、考えられます。

 

間引き説

 
「本当は怖い」昔話や伝承で、必ずといってよいほど登場する「間引き説」。
 
河童の正体は、間引きされた子供の水死体が浮かんできてしまって、一目についたものという説もあります。
 
これも、なかなか信憑性が高そうな感じがしますね。でも、楽しくない説です。
 
あまり詳しく書きたくないのですが、伝えられる河童の姿形は、時間が経った水死体とよく似た特徴があるように思えます。河童が子供の大きさだったというのも、なんとなく納得できますし。
 
ただ、間引きというのは、生まれてすぐの場合が多かったと思うので、もしかしたら、水の事故で亡くなった子供のことかもしれません。

 

 

おわりに


「河童の正体」については、上記の他にも、「外国人説」や「UMA説」などがありますが、全ての人が納得できるような検証結果は、今のところありません。
 
個人的には、奥深い遠野の里の淵にいた(今もいる)と思いたいですね。
 
柳田邦夫の「遠野物語」を読むと、この地の特異性がよくわかります。
 
遠野の観光協会のHPは、不思議がいっぱいです。(笑)
 
こんな場所になら、本当にいろんなモノノケがいるのではないかと思わされます。

 

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