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こんにちは。
 
「竹取物語」は、「かぐや姫」という題名で、広く知られています。小さい頃に、日本の昔話として読んだ方も、たくさんいらっしゃると思います。
 
 
この話は、実は日本最古の物語といわれていて、ちょっと特別な位置づけのお話なのですよ。
 
 
「源氏物語」の中で、紫式部も「物語の出で来はじめの祖なる竹取の翁」と説明しています。
 
 
私は、かぐやひめが「月の住人」だという、SF的発想にときめくのでした。
 
 
「古代の人にもこんな発想があったんだ~!」と思いませんか?
すごいですね。
 
 
かぐや姫と5人の求婚者には、それぞれモデルがいると考えられています。でも、今のところそれは推測の域を出なくて、作者も不明なのです。
 
 
気になることだらけの、おもしろいお話ですね。
 
 
今回は、その「竹取物語」の簡単なあらすじと、気になる5人の求婚者へのドSな要求に焦点を当ててお伝えします。

 
 

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竹取物語の冒頭

 
 
まずは、「竹取物語」の冒頭部分とその現代語訳の紹介です。

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。
野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。
名をば、さぬきの造となむ言ひける。
 
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。

【現代語訳】
 
今では昔のことになりましたが、竹取の翁という者がいました。
野山に入っては竹を取ってきていろいろなことに使っていました。名前をさぬきの造といいました。
 
竹の中に、根元の光る竹が一本ありました。
不思議に思って、近寄って見ると、筒の中が光っています。
その中を見ると、三寸くらいの人がとても可愛らしく座っていました。

「竹取物語」のあらすじ

 

 
それでは、日本昔話風に、簡単なあらすじをお伝えします!
 
昔、竹取の翁(おきな)という竹を取って生活している男がいました。
 
ある日、翁は竹林の中で、金色に光る不思議な竹を見つけます。早速それを切ってみると、竹の中には、なんと珠のように美しい小さな女の子がいたのです。
 
 
翁はその女の子を連れて帰り、夫婦で育てることにしました。3カ月ほどでその子はとても美しい大人の女性に成長し「なよ竹のかぐや姫」と名付けられました。
 
 
かぐや姫の美しさはあっという間に噂になり、求婚者が続出します。
 
 
特に熱心に求婚しあきらめなかった5人の貴公子に、かぐや姫は言い伝えでしか聞いたことのない宝物を持ってくるよう難題を要求しました。
 
 
5人の求婚者たちの中には、探すふりをして偽物を作って持ってくる者、怪我をする者、中には命を落とす者もいて、誰一人持ってこられる人は、いなかったのです。
 
 
美しいかぐや姫の噂は都の帝にも届き、帝はぜひともかぐや姫に会いたいと願いますが、かぐや姫は会うのを拒否しました。
 
 
そこで、帝は狩りに行くついでに不意打ちでかぐや姫の家にやってきます、しかし、かぐや姫は、一瞬のうちに姿を消してしまいました。
 
 
その後、帝とかぐや姫は和歌を詠み合うなど手紙で文通するようになります。
 
 
3年の月日が経過した8月のある日、かぐや姫は月を見て泣いてしまいます。
 
 
翁が何故泣いているのかと尋ねると、かぐや姫は「私は月の人間で、15日にはお迎えが来て月に帰らなれければならないのです」と言いました。
 
 
翁たちはびっくりです。それを聞いた帝は兵士を出してかぐや姫を帰さないようにするのですが、月からの迎えが現れると兵士たちは戦意を失ってしまいます。
 
 
かぐや姫は、別れ際に手紙と天の羽衣と不死の薬を帝に送りました。
 
 
そして、月の衣を着ると、かぐや姫は今までの思い出をすっかり忘れ去ってしまい、そのまま月へ帰っていったのでした。
 
 
かぐや姫が月へ帰った後、翁とその妻は、生きる気力を失って病にふせってしまいました。
 
 
帝は手紙を読んで悲しみ、かぐや姫がいないのに不死の薬などあっても仕方がないと歌に詠み、薬と手紙を天にもっとも近い山・駿河の山で燃やしました。
 
 
後にその山は「富士(不治)の山」と呼ばれるようになったのでした。

 

5人の求婚者

 

 
かぐや姫の美しさは、この世のものとは思えないほどです。
 
 
「月の住人」=「天人」なのですから、まさしくこの世のものではなかったのです。
 
 
だから、この世の男たちはみーんな、美しいかぐや姫に恋い焦がれ、心を惑わされました。
 
 
かぐや姫は誰の求婚も受け入れませんでしたが、最後まで残った5人の貴公子は、いつまでたってもあきらめませんでした。
 
かぐや姫は、仕方なくその5人に無理難題なプレゼントを要求し、それを持ってきてくれた人と結婚すると言います。
 
 
要求したプレゼントは、外国の高級品や手に入れるのが危険すぎる物ばかりです。求婚を断る口実だったのですね。
 
 
これは、やんわりと断ろうと思ったかぐや姫の思いやりととらえることもできますが、なかなかドSな対応で笑えますよ。亡くなった人もいますから笑えません。

 
 

<<五人の求婚者と要求>>
 
●石作の皇子―――仏の御石の鉢
●車持の皇子―――蓬莱の木の枝
●右大臣阿倍御主人―――火鼠の皮衣
●大納言大伴御行―――竜の頸の五色の珠
●中納言石上麻呂足―――燕の子安貝

 

(1)仏の御石(みいし)の鉢


 
「仏の御石の鉢」は、インドに1つしかないという高級品です。
 
石作の皇子は、「仏の御石の鉢」を天竺(インド)へ取りに行くと言って、実は3年ほど国内をぶらぶらし、大和の国の山寺にあったそれらしきすすけた鉢を盗んできて、これですと偽って見せました。
 
 
かぐや姫は、鉢に光が宿っていないので偽物と見破り、これをつき返します。石作の皇子は歌を詠んで送りましたが、かぐや姫は歌を返さずまったく相手にしませんでした。

 
 

(2)蓬莱の珠の枝


 
「蓬莱の玉の枝」は、根が銀、茎が金、実が真珠の木の枝でできている、まだ誰も実物を見たことがない貴重品です。
 
 
車持の皇子は、珠の枝を取りに行くとかぐや姫の家に伝え、実際には鍛冶職人を集めてそれっぽい偽物を作らせました。
 
 
これが、なかなかうまくできていて、かぐや姫と翁は納得しそうになったのですが、報酬が未払いだった鍛冶職人たちが、報酬を求めてかぐや姫の元を訪れてばれてしまいました。
 
 
車持の皇子は、ウソがばれて面目も丸つぶれ、恥をかいてどこかへ消えてしまいました。

 
 

(3)火鼠(ひねずみ)の皮衣


 
 
「火鼠の皮衣」もブランド臭がプンプンする一品です。火鼠の毛で作られた中国製(←当時は高級ブランド)の布は、火に燃えず汚れても火に入れると真っ白になると言い伝えられていました。
 
 
右大臣阿部御主人はお金持ちだったので、大金を払って唐の王慶という人から「火鼠の皮衣」を購入しました。
 
 
そして、かぐや姫の元に持参しますが、本物であれば焼けないはずなのに、実際に火をつけてみるとそれはめらめらと燃えてしまったのです。
 
 
偽物を買わされてしまったということですね。
 
 
大臣はウソがばれて顔色が草の葉のように青ざめてしまい、帰ってしまいました。

 
 

(4)竜の頸の珠


 
「竜の頸の珠」は、文字通り、龍の首元で光る玉のことです。そんな物を取りに行くなんて、まさに命がけの所業ですよ。
 
大納言の大伴御行は始めは家臣たちに命じて取りに行かせ、自分はかぐや姫との新居の御殿を造らせて待っていましたが、そのうち待ちきれなくなり、自ら珠を探しに船に乗り込みます。
 
 
すると、竜の怒りで、たいへんな大嵐に遭ってしまったのです。大納言は、竜に懇願して命からがら逃げおおせました。
 
 
大怪我をして哀れな姿になった大納言は、かぐや姫をののしって、もう2度と彼女の家に近づこうとはしませんでした。

 
 

(5)燕の子安貝


 
中納言の石上麻呂足は「燕の子安貝」を手に入れるために足場を組んで登ってがんばりますが、なかなかうまくいきません。
 
 
「燕の子安貝」とは、文字通り「燕が生んだ」子安貝のことです。鳥が生んだ貝ということで、まず入手不可能とされる伝説の一品なのです。
 
 
燕の巣で何かを掴んだと思った中納言が、自分を降ろすようにいうと、家来たちが綱を引き過ぎて切れてしまい仰向けのまま落っこちてしまいました。
 
 
中納言は、それでも子安貝を手に入れたと喜び握っていた手を広げますが、握っていたのは燕の古い糞だったのでした。
 
 
体を強く打ち、大恥をかいた中納言は、身も心も弱っていきました。さすがに哀れと思ったかぐや姫がお見舞いに和歌を届けると、大納言は返歌を書き終えて息絶えてしまいます。
 
 
この人は、始めから自分で取りに行こうとしただけ、他の4人よりはましな人だったのですが、唯一の死亡者になってしまいました。

 
 

5人の末路の意味

 

 
この5人は、全てがそうそうたる高貴な身分の人々です。
 
 
それぞれ600年代後半に実在した人物が、モデルといわれているんですよ。。でも、みんな情けない結果に終わってしまいましたね。
 
 
この結末から、作者による政権もしくは貴族階級への批判がうかがえます。
 
 
当時の政権のトップは藤原氏、ですから、おそらく「藤原一門」への批判だったと思われるのです。
 
 
大きな権力を持っている藤原氏を大っぴらに批判することはできないので、物語を装って5人の金持ちたちの浅ましさ、卑怯さをあからさまにしたのでしょう。
 
 
かぐや姫の「美」との対比効果も、満点ですね!
 
 
そして、この話はしっかり読むと「帝」(天皇家)の批判は一切していないのです。帝とかぐや姫は、3年もメル友(文通)していますし、最後も紳士的にかぐや姫を守ろうとしていますからね。
 
 
これだけ中身の濃い物語を書くのは、かなりの人物だと思われます。
作者は不明とされていますが、紀貫之または源順が書いたのではないかと推測されていますよ。
 
 
いずれにせよ、「竹取物語」は、ラブロマンスではなく政権批判の風刺作品としか私には思えなくて、そこがとてもおもしろいと思えるのでした。(*’▽’)
 
 
他にも伝説や逸話をお伝えしています。合わせてどうぞ♪

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