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こんにちは、このかです。
 
春になると、ピンクや黄色のパステルカラーの花が増えますね。
日差しも明るくなって、ウキウキします。
 
実は私、若い頃は、花なんて全く興味なかったのですよ。
花の名前といえば桜やチューリップぐらいしか知らなかったし、たまに花束をもらっても、こんなのもらっても仕方ないのにって思って、家に持って帰るとポイっという感じでした。ひどいですね。
 
時間に余裕ができるようになると、芸術関係に興味があって趣味にしようと、絵画や陶芸、グラスアートなど教室を探したり、実際に習ったりしました。
 
でも、どれもこれも自分の作品がたまって、家に置いておくと邪魔になって仕方がないのです。
 
そう、私は、すっきりした家の中が好きで、物をポイポイ捨てるたちなので、自分の稚拙な作品なんて、作り終わったらすぐに処分したくなるのです。作品への愛情なんて全く感じません。
 
でも、なんだかすごく無駄なことをしてるな~と感じて、何かいい物はないかなと考えていたところ、もともと和のお稽古として興味があった「生け花」はどうかな?と思ったのでした。
 
花は、1週間で枯れますからね。
冬場、がんばって長持ちさせても、花の咲く植物は、せいぜい10日ぐらいしかもちません。
 
咲き終わったら捨てるのが当然、罪悪感を感ない、ずっと残らない作品というのは、刹那的な感じがして素敵じゃないですか。
 
すごく不純な動機のような気がするのですが、生け花って、「立体造形」なのです。
 
立体的に作品を創り上げるもので、しかも、同じ花を使っても、全く同じものは1つもないのです。それに、時間と共に、どんどん変化していきます。
 
花を使って空間に「宇宙を創る」って、すごくおもしろい‼
先生に恵まれたこともあって、今ではすっかりはまっています。
 
もおおおおお、一生もののお稽古です。
 
生け花の教室の選び方や、流派についての私の考えは、こちらに書きましたので、参考にしてください。
  ↓↓↓
 【関連記事】
生け花教室を選ぶ基準はこの4つ!もっとも大切なのは先生との相性
 
流派選びは大切? 「池坊」「小原流」「草月流」生け花三大流派の特徴は?

 
 

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小原流研究会とは?


 
私がたまたま選んだ「小原流」のいけばなには、毎月1回、「研究会」というものがあります。
 
「研究会」というのは、いけばなの研究をするのではなく、実は、テストなのです。真面目な流派でしょう?
 
でも、私はそんなに真面目じゃないので、あんまり参加してません。
 
研究会なんてあるなら、この流派はやめようとは思わないでくださいね。
これ、「強制参加」じゃないですから!
 
逆に「絶対参加して!」というような先生は、避けたほうがいいと思います。
私の通う教室でも、全く受けていない人のほうが多いです。

 

「研究会」の流れ

 
「研究会」は、あらかじめ公表されている花材で、参加者が一斉にいけるテストです。制限時間は50分。点数も出ます。
 
私は、週末に大阪市内に出るのが面倒くさいので、ここ半年ぐらいずーっと受けてなかったのですが、今月なんとなく受けたので、その流れと感想を書きます。
 
研究会は、各都道府県別にあり、それぞれ会場が決まっています。
毎月、たいてい月初めの土・日・月に3日間開催されて、そのうち1回参加するというものです。
 
今月は、8・9・10日でした。
参加費は、花材込で1回につき、たいてい師範科2期までは1000円台後半、准教授以降は、2000円台です。
 
私の所属する大阪支部は、本町にあって、人数はかなり多めです。
広い講義室みたいな会場で、1日100人以上は参加していると思います。
 
これね、審査に時間がかかるので、待ち時間が長いんですよーっ!
何が嫌って、この待つのがスゴイ嫌!!
50分間でいけて、その後に審査待ち、総評という流れで、2時間以上かかります。
 
 
研究会は、先生にとっては、自分の生徒が参加するほうがよいみたいです。多分、大人の事情ですね。ですから、どちらかというと行ってほしいみたいです。
 
でも、うちの先生は、「勉強になるから受けたほうがいいけど、忙しかった別にいいよ。」というあっさりした考え方の人なので助かっています。師弟というより、今どきの習い事らしい、お客さん対応をしてくれます。だから、10代~20代の生徒さんも長く続いているんだろうなって思います。
 
私は、最近はあまり受けていないのですが、「研究会」が勉強になるというの、本当に本当に確かなのですよ!
 
なので、年に3・4回は受けています。

 

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研究会の2つのよいところ


 
私の思う「研究会」のよいところは、2つあります。
 
1.同じ花材で同じ型をいけるので、他教室の人のいけかたを観察できる
 
いけばなは、同じ流派の先生でも、個性が出るので教え方が微妙に違います。
 
同じ花材、同じ本数、同じ型でいけても、おもしろいことに、あらかじめ教室で習った花のいけかたが、人によって違うんですね。
 
「こんないけかたもあるんだー!」と、他の教室の人の作品を見たときに気づきがあって、とても勉強になるのです。
 
 
2.点数の出るテストなので、真剣にならざるを得ない
 
そして、やはり評価されるというのは大事です!
 
点数をつけられることで、適当な気持ちでいける人がいなくなるのですね。
みんな真剣です。
 
もちろん、私も!
 
点数は、細かく出るのではなく、ほとんどが90点か95点です。
5点刻みでそれ以下(85点とか)もあるようですが、他の人にはわかりません。
 
また、点数の明確な基準も、なんだかよくわからないのです。
先生曰く、そのとき審査にあたる先生次第だそう、つまり、かなり適当な感じなんですね。
芸術性の高い分野なので、そこは仕方ないかなと思ってます。
 
100点は「優秀花」、95点は「準優秀花」とされて、名前を呼ばれます。
100点と95点は、点数のプラカードが自分のいけた花のそばに立てられているので、みんなに分かります。
 
小さい賞状みたいなのも、別にいらんけど、もらえます。
今回は、たまたま(?)95点取れたのでもらえました。
こんな感じです。 ↓↓↓
 

 
これね、なんでたまたまなのかというと、今回はできた!って思ってもダメだったり、うまくいかなかったなと思ったときに良い点数だったりするからなんです。ほんとに、基準がわからんのですよ。
 
で、結構全体的に良い点数をつけて、オブラートで包んでいるけど、
 
要するに
 
95点以上=「合格」(たいへんよくできました)
90点以下=「不合格」(がんばりましょう)

 
なんだなって、思っています。
 
上の級の人で95点を取れる人は、すごく少ないです。
100点を取るのはすごく難しくて、1つの会場で半年に1人出るかどうかってところです。
 
逆に、初等科など入門の級は、ほとんどが95点だったりしますよ。
私も始めは95点が多かったけど、最近は、半々ぐらいですね。
 
ちなみに、准教授という中途半端な級です。
小原流の進級制度については、またの機会に紹介したいと思います。
 
今回も、なぜかはよくわからないけど、骨格(基準になる)の花の活け方が決まっていたのかもなーと思っています。
 
実は、私は、いけばなのこういうはっきり基準が分からないあいまいなところが、気に入っているんですよ。
 
ペーパーテストみたいに画一的なのは、もうつまらないなと思います。