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明けまして おめでとう ございます
本年は、どんな年になるか、ワクワクです。(*^^)v
皆さまに、ご多幸がありますように。
今日は新年初ということで、おめでたい物を紹介したいと思います。
縁起のよい生き物と聞かれると、まず思いつくのが「鶴」と「亀」ですね。
「鶴亀」は、年賀状やお正月の飾り物、結婚式などの慶事、豪華な祝儀袋など、いろんな祝い事に使われます。
鶴亀
● 鶴
鶴は、古くから長寿を象徴する吉祥の鳥とされています。
そして、つがいが仲良く共に暮らすことから、「夫婦鶴(めおとづる)」とよばれ夫婦円満の縁起鳥ともされています。
また、鳴き声が共鳴して遠方(天)まで届くことから「天上界につうずる鳥」ともいわれます。
その姿の美しさから、絵画などでも富士山や日の出など他の縁起物とともに描かれることが多いです。
● 亀
亀は、日本では昔からめでたい動物で、海の化身と考えられていました。
海亀が卵を産んで海に帰るときに、酒を飲ませて帰すという風習もあります。
また、寿命が長い生き物なので、長寿の象徴に相応しいものです。
家紋のなかで亀甲紋が格別な扱いをされているのは、このような理由によります。亀甲紋は飛鳥時代には見られ、平安時代には衣服や調度品に亀甲模様をつけることが流行しました。
実際の寿命は、種類にもよりますが鶴が20~30年、亀が30~50年程度です。
由来は陰陽五行説による
五行思想または五行説とは、古代中国に端を発する自然哲学の思想です。
万物は木・火・土・金・水の5つの元素からなるという考え方です。
日本にもこの思想は古代に入ってきて、平安京がこの思想に基づいて造られたことは、広く知られています。
水 東 ー 青龍(せいりゅう)春
火 南 ー 朱雀(すざく) 夏
木 西 ー 白虎(びゃっこ) 秋
土 北 ー 玄武 (げんぶ) 冬
(金 中央 黄龍 or 麒麟)
五行説は、南を「火性」、北を「水性」と考えます。
南は火すなわち太陽(日)を表し、そこから空や空中を表します。
ですから、南を守る四神は、空を象徴する「朱雀」が配されています。
そして、北は「水性」で、海や水中を表します。
ですから、水の中にも住める「玄武」が配されているのです。
この南北という縦の線は、時空を表し、未来永劫続くという意味があります。
例えば系図などの時系列でも横軸は同世代、縦軸は過去、現代から未来へとつながります。
そして、この縦軸の朱雀⇔玄武の連続性が、長寿と子孫繁栄の象徴そのものとわれました。
日本で、古来より寿命が長いとされていた鶴と亀が、この五行説の考え方と結びつき、次第に朱雀が鶴に玄武が亀に変化したと考えられています。
ちなみに東西の青龍と白虎の横軸は、「龍虎」という言葉に象徴されるように「双璧」を表します。
鶴・亀を使ったことわざ
● 鶴は千年 亀は万年
鶴は千年亀は万年とは、長寿や縁起を祝うときにいわれる言葉です。
鶴と亀は寿命が長い生き物代表なので、縁起の良い賀寿などの際に使われます。
● 亀の年を鶴が羨む
欲望に限りのないことのたとえです。
千年の寿命をもつという鶴が、万年の寿命をもつ亀をうらやましがるという意からきています。
● 鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)
多くの凡人の中に、一人だけ抜きん出て優秀な人がまじっていることのたとえです。鶏の群れに一羽だけ鶴がまじっていることに由来します。
● 掃き溜めに鶴
つまらないものの中に飛びぬけてすぐれた者や美しい者がまじっていること。
汚いごみ捨て場に、ひときわ美しい鶴が舞い降りたことからこういわれます。
● 鶴九皐(きゅうこう)に鳴き、声天に聞ゆ
すぐれた人物はどんな所にいても、その名声が世間に知れ渡るということ。
鶴の声は、深い谷底で鳴いても天に聞こえることからいわれます。
「九皐」は「奥深い沢」の意味です。
● 鶴の一声
小さな鳥が群がって鳴くより、鶴が一声鳴く方が、威厳があって優れていることを意味します。大勢で議論してまとまらなかったことが、実力者の一言で決まることのたとえ。
● 亀の甲より年の功(劫)
年長者の豊富な経験は貴重であり、尊重すべきものだという意味です。亀は万年生きると言われており、それに比べれば人の一生は短く感じる。しかし、年長者の経験から身につけた知恵や技術は貴ぶべきだという意味です。
● 盲亀の浮木
盲亀の浮木とは、出会うことが非常に困難なこと、また、めったにない幸運にめぐり合うことを意味します。仏教の教えにめぐり合うことは、非常に難しいことをいったものに由来します。