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こんにちは。
 
今日は、「梅」の盆栽についてお伝えします。
 
 
「梅」は、平安初期まで「桜「」よりも主流でした。だから、中国が原産の植物で、日本に伝えられたのは奈良時代と伝わります。
 
 
ひな飾りのモデルになった京都御所・紫宸殿の「左近の桜」も、もとは「梅の花」だったそうですよ。
 
 
私は「梅」と聞けば天神さん、北野天満宮の梅が頭に浮かびます。桜ほど華やかではないけれど、凛としたかっこいい美しさがあると思いませんか?
 
 
松竹梅といわれるように、おめでたい花としても定着していますね。そして、丈夫な植物なので、盆栽にも適しています。
 

 

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梅の盆栽

 
「梅」は新春真っ先に、つぼみをふくらませる縁起のよい花です。
 
 
花つきがよく強い樹種なので、初心者にもおすすめなのですよ。暑さ・寒さにも強いです。
 
 
たいてい、1月から2月にかけて、芳しく香る美しい花を咲かせます。
 
 
花が終わる3月から10月下旬までは、葉姿を楽しみます。落葉樹なので、11月以降は葉が落ちて裸姿になります。そうして、また新年に向けて、つぼみがつくのを待つのです。
 
 
私は、花が咲く盆栽が好きです。一番好きなのは桜ですが、梅も長寿梅もかわいいですね。
 
 
最近は、室内に置きやすくてお手軽なコケ玉しか育てていないので、だんだんほしくなってきました。(´・ω・)

 
 

(1)水やり

 
水やりは、基本的に、用土の表面が乾いたらあげます。「土の表面が乾いたら」というのが、難しいですね。私のようにすぐにコケをはりたくなる人や、化粧石などで覆う人は、乾いているかどうかよくわかりません。
 
 
ですから、春・秋は1日1回、夏は1日2回、冬2日に1回と決めましょう。日当たりや盆栽の種類などにも左右されますが、少なくとも近畿地方太平洋側は、この回数でよいと思います。(地方によって、気候が異なりますので。)

 
 

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(2)置き場所

 
屋外の日当たり・風通しのよい所に置きます。夏は、直射日光に当たらないように、すだれやよしずで影を作ります。冬は強風や霜があたらないように、置き場所を工夫しましょう。
 
 
室内に飾る場合、2~3日を限度に外に戻すほうがよいです。室内は乾燥しやすいので、冷暖房の風が直接当たらないように気をつけます。

 
 
盆栽の基本のお手入れの仕方については、こちらの記事をご覧ください♪
    ↓


 
 

白梅・紅梅

 

 
⇒★盆栽・紅白梅B(瀬戸焼鉢)
 
 
白梅は白い花、紅梅は紅色の花を咲かせます。
 
 
紅白そろっておめでたいということで、白梅と紅梅を1つの鉢に植える盆栽が人気なんですよ。

 
 

しだれ梅

 

 
⇒★盆栽:しだれ梅 (瀬戸焼梅鉢)*
 
 
「しだれ梅」は、その名のとおり枝垂れ咲きする梅の花です。
 
 
小さい中にも凛とした風情を持つ梅の中で、はかなさを感じる美しい樹です。
 
 
こちらの盆栽は、コケがはっていて、緑と薄紅色のコントラストが綺麗ですね。

 
 

松竹梅盆栽

 


 
⇒★モダン盆栽:ミニ松竹梅(白梅)*【送料無料】
 
 
おめでたいお正月用の盆栽です。
 
 
白梅・黒松・縞笹・南天・玉竜と、縁起のよい植物が揃っています。
 
 
松は、神が降臨する常緑の「青い木」で「長寿」を、竹・笹は、真っすぐ早く成長することから「繁栄」を、梅は、「気高さ・長寿」を表します。
 
 
寄せ植えは、花が終わったら、1本ずつ別々の鉢に植え替えます。
 
 
そして、梅の木は、細枝を半分ぐらいの長さに切るのです。

 
そうすることで、成長が促され、次の年も花を咲かせることができるんですよ。

 
 

寄せ植え盆栽

 

 
⇒★盆栽:大白梅紅梅寄せ(紅白)(信楽焼鉢)
 
 
こちらは、寄せ植えのバリエーションです。
 
 
白梅・紅梅・縞笹・南天とおめでたい樹木がそろっています。「紅白の梅」が揃っていて素敵です。
 
 
「魔除け」の南天の紅葉と白梅・紅梅が色合いが美しいですね。南天は「難を転じる」につうじ、昔から魔除けとして家の鬼門に植えられます。
 
 
かなり豪華でかっこいい盆栽です。私はまだまだこんな立派なものは、恐れ多くて手が出せません。
 
 
こちらも花の時期が終わった1本ずつ別々の鉢に植え替え、枝を剪定します。
 
 
盆栽好きの方への贈り物にすると、喜ばれそうですね。

 
 

梅を詠んだ俳句・和歌

 
梅一輪 一輪ほどの あたたかさ (服部嵐雪)
 
 
梅の句で真っ先に思い浮かぶのがこの一句です。
 
 
「凛とした梅」の優しい風情が見事に伝わると思いませんか?

素敵です(*’▽’) 服部嵐雪(らんせつ)は、松尾芭蕉の弟子でした。
 
 
そして、芭蕉の有名な「梅の句」といえばこちら。
 
 
梅(むめ)が香に のっと日の出る 山路かな (松尾芭蕉)
 
 
「のっと」というのが、ほのぼのしていていい雰囲気だなと思います。芭蕉は、他にもたくさん梅の句を読んでいます。
 
 
芭蕉の代表的俳句は、こちらでもお伝えしています。合わせてどうぞ♪
     ↓


 
 
時代はさかのぼりますが、「梅を愛した人」といえばこの人は外せません。
 
 
平安時代に活躍した右大臣・菅原道真です。
 
 
東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ (菅原道真)
 
 
政敵に陥れられて、大宰府に左遷されるとき、いつも愛でていた御所の梅に向かって詠んだ歌といわれます。この「梅の木」は、道真公をしのんで大宰府まで飛んで行ったという伝説が残っています。

 
 

おわりに

 
梅の盆栽は、松、笹(竹の代わり)との寄せ植えにすると、お正月花にぴったりですね。
 
 
1月になるとつぼみをつけ始めるので、年の初めからワクワクしそう!
 
 
開花を早めるためには、なるべく日当たりの良い暖かい場所(屋外)に置くのがおすすめですよ。
 
 
日本らしい風情が感じられる、気品ある素敵な盆栽です。

 
 
他にも盆栽の記事を書きました。合わせてどうぞ♪(*’▽’)
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