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こんにちは、このかです。
 
 
文豪のエピソードや交遊関係を見ていくと、意外な一面が垣間見れておもしろいです。室生犀星は猫や犬を飼っていて、動物好きだったそうですよ。
 
 
また、詩人としてデビューしてから、多くの文士と交流しています。萩原朔太郎、北原白秋、芥川龍之介らとは、お互いの作品をよくべた褒めし合う文章を残しています。
 
 
今回は、室生犀星の動物好きな一面と、親友・萩原朔太郎との出会いについてお伝えします。
 
 
例の超有名な代表作については、こちらをどうぞ♪
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室生犀星の切なさが伝わる「ふるさとは遠きにありて思ふもの」

 

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火鉢猫ジイノと室生犀星

 

 
交友関係を語る前に、室生犀星と言えばこれという可愛い画像を載せておきます。↑
 
 
か、かわいすぎる~~~(≧◇≦)
 
 
この猫は、ジイノという名の愛猫で、火鉢にこうして両手をかけるのはたまたまではなく、お気に入りのポーズだったそうなのです。
 
 
なので、室生犀星は、火鉢の火加減に細心の注意をしていたのだとか・・・。
 
 
うーん、猫好き文豪はいろいろいらっしゃいますが(谷崎とか大佛とか三島とか)、このジイノの「茶飲み友達やねん」感はすごく楽しいです。
 
 
彼は猫だけでなく犬も飼っていましたし、植物や昆虫、魚など、小動物への慈しみの心を表現した作品を多く残しています。
 
 
そういえば、最近、室生犀星の小説『蜜のあられ』が映画化されましたね。自分のことを「あたい」と言う「赤い金魚」と「老人」(たぶん犀星)が主人公の、会話文ばかりの奇妙な小説です。
 
 
無料で読めますよ。⇒『蜜のあわれ』室生犀星
 
 
映画は見てませんが、あの小説を映像化するなんておもしろい試みだなーと思います。金魚役は、二階堂ふみさんでした。「生」と「死」と老人の「性」がテーマのシュールな話、小説は会話ばかりでちょっと疲れますが・・・。
 
 
室生犀星は、自然を慈しんだ詩人として、知られていますが、人に対してもかなり世話好きだったようです。

 
 

第一印象は最悪だった親友・萩原朔太郎

 

 
室生犀星は、24歳のとき、3歳年上の生涯の親友となる萩原朔太郎と出会います。彼らは出会う前から、「文通」をしていた仲でした。
 
 
そもそものはじまりは、萩原朔太郎が室生犀星の「詩」にぐわ~んと感動して、犀星に熱烈なファンレターを送ったことでした。それから2人は「文通」のやりとりを始めたのです。
 
 
今ならSNSで連絡できますが、当時はそれが「文通」だったのでしょう。朔太郎は、犀星の詩を何度も何度も繰り返し読み、すっかり暗唱できるようになっていたそうです。
 
 
お互いそれぞれを「自分の理想の姿」に、勝手に思い描いていたのでした。そこらへんが「詩人」ですね。
 
 
大正3年のバレンタインデーの日、2人は、前橋駅前で初めての待ち合わせをしました。そして、出会った2人、萩原朔太郎の室生犀星の第一印象は、こうだったのです。

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私は貴族的な風貌と、青白い魚のやうな皮膚を心貌に描いて居た。

然るに事実は全く思ひがけないものであった。

妙に肩を怒らした眼のこはい男が現はれた時、私にはどうしてもそれが小曲詩人の室生犀星とは思へなかった。

(『筑摩書房版・萩原朔太郎全集八巻』)

 
「貴族的な風貌と、青白い魚のやうな皮膚」って・・・。
 
 
「何を勝手に期待して失望してんだ?」と言いたくなる描写なんですけど。いや、どちらかというと、朔太郎さんが、こんな感じですよ、ほんとに。そして、実際の犀星は粗野な野生児っぽい風貌です。
 
 
一方、室生犀星も、熱~いファンレターをよこした朔太郎に対し、「第一印象は何て気障な虫酸の走る男だろうと私は身ブルイを感じた」と、全然よい印象を持っていません。朔太郎さんは、ほんとに美形ですけどね。
 
 
それでも、なんだかんだで、仲良しになった2人なのでした。
おもしろい人たちです。
 
 
でも、なんだかこの駅で初めての待ち合わせ、初デートでお互いがっかりしたカップルみたいでおもしろいです。
 
 
この人たちの文通や日記の文章は、なかなか熱がこもっていて、文士だからなのか、それとも当時の人はみんなこうだったのかと考えると、とても興味深いのでした。
 
室生犀星の代表作「ふるさとは遠きにありて思ふもの」はこちらをどうぞ♪

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「ふるさとは遠きにありて思ふもの」は、『抒情小曲集』の中の「小景異情」というタイトルです。
 
 
「詩」は、とくに「紙の本」で味わいたいです。

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