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こんにちは、このかです。
俳句には、読み手になる楽しみ方と、作り手になる楽しみ方があります。
これから俳句を作ってみたいなと思う方も、どんどん作る楽しさを感じてほしいなーと思います。
別にね、人に見せなくてもいいのですよ。
家族にだけ言ってみたりとかで、よいと思います。
決まり事は、そんなに多くないので、いろいろ知るうちにどんどん面白くなってきますよ。
今回は、俳句を作るときに大切な「切れ」について、お話しします。
目次
初めに気にするのは「切れ」がおススメ!
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俳句を詠むとき、真っ先に考えるのは「季語」ですね。それは、「季語」がその句の大きなテーマになるからです。
「季語」で迷ったら、『歳時記』で調べましょう。
『歳時記』は俳句作りで、唯一、絶対に必要なものです。
文庫本になっているので、上記のようなものを購入してもよいですし、今では、インターネットで、無料でいくらでも調べられます。
「季語」が決まったら、次に、それを入れて17文字を考えていきます。
そのときに、まず考えたいのが「切れ」です!
なぜそう思うのかというと、「切れ」を考えると、俳句で自分がもっとも伝えたい事が、分かりやすくなるからです。
「切れ」の2つの効果
俳句の「切れ」は、歌の中の「息つぎ」のようなものです。
そして、それには、2つの大きな効果があります。
(1)作り手が、その俳句の中で伝えたいことを「フォーカス」できる
(2)読み手をその句の中に引き込み、深い余韻を味わわせることができる
俳句を作るときは、いろいろ迷うことがありますね。
すぐにパッと思いつく人は素晴らしいですが、私はあ~でもない、こ~でもないと、いろいろ考えなければ出てきません。
そんなとき、まず「切れ」をどこにするかで、自分の伝えたいことの焦点が決まるのです。
ですから、「いい言葉が思いつかないなあ。」というときには、「季語」(題材)と「切れ」を、まず考えてみてはいかがでしょう。
「切れ」は「切れ字」だけではありません
俳句で「切れ」と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは「切れ字」ではないでしょうか。(私はそうなんですけど)
「切れ字」を使うと伝統的な俳句っぽい雰囲気になります。ですから、江戸時代の俳句が好きな私としては、できるだけ使いたいアイテムなのでした。
でも、「切れ」を取り入れる方法は、他にもいろいろあります。
その中で、初心者が取り入れやすいのが、「体言止め」「命令形」そして、用言の「終止形」です。
「切れ字」はたくさん説明したいので別記事にゆずり、今回は、その他の3つの「切れ」についてお伝えします。
(1)「体言止め」で「切れ」を作る
「体言止め」で「切れ」を作る場合、5文字の季語がそのまま「切れ」になることも多いです。
もっとも強調したい言葉が季語の名詞というのは自然なことですね。(異なる場合もあります。)
この俳句の「季語」は何でしょう?
そう、「夏羽織」です。季節は「夏」ですね。
「夏羽織が、強い風にあおられて、飛んで行きそうだー!」
という俳句です。
飛んで行ったじゃなくて、今にも飛んでいきそうな状態です。
だから、肩掛けか袖を通して羽織っていたかは、わかりません。
飛んでいきそうになった「夏羽織」にフォーカスしているのがわかりますね。
誰の俳句かご存知でしょうか?
答えは記事の一番下に書きました。
見る前に、予想してみてください。
(2)「終止形」で「切れ」を作る
「今年初めての蝶が来たよ! 何色かなと問うと、黄色と答える」
「初蝶来」(蝶が来た)という動詞の「終止形」で表したところが、作者がもっとも強く伝えたいことです。
色を何色か聞いて答えたという後の部分は、このはじめの5文字あってこそ続くものですね。
(3)「命令形」で「切れ」を作る
「棺の中に、ありったけ全ての菊の花を投げ入れよ。」
と、「命令形」で「切れ」を作っています。
命令形だからと言って、特定の誰かに命令しているわけではありません。命令形にすることで、作者のいきどおった哀しさが、強調されるのです。
この俳句は、結ばれることのなかった「永遠の想い人」が亡くなったと知り、作者が嘆き悲しんで詠んだものです。
菊という「仏花」を投げ入れるというところから、作者の強い想いが伝わりますね。
とても有名な俳句です。
おわりに
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
17文字のどこか一カ所に「息つぎ」「休憩」を入れる、それが「切れ」です。
今回は、「切れ」が品詞の形の中にある俳句を紹介しました。
最後に3つの俳句の詠み手をお伝えします。
(1)正岡子規 (夏羽織 われをはなれて 飛ばんとす)
(2)高浜虚子 (初蝶来 何色と問ふ 黄と答ふ)
(3)夏目漱石 (有る程の 菊なげ入れよ 棺の中)
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