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こんにちは。
 
今回は、俳句の夏の季語の「植物」というグループを、ご紹介します。花や草木の「和名」は、素敵なものが、たくさんありますね。
 
 
でも、最近は、カタカナの花の呼び名が増えました。例えば、今では、鉄線はクレマチスひな菊はデイジーの名で売られています。
 
 
私は、小振りな種に雛(ヒナ)姫(ひめ)を当てるのセンスが好きです。
 
 
姫リンゴ、姫桜、姫百合など、かわいらしいですね。ヽ(^o^)丿
 
 
今回は、そんな植物の日本の名前を、たくさんお伝えできます。植物は、季節ごとに季節感を出しやすいテーマでもありますね。
 
 
おさらいすると、俳句の季語は、7つのグループ
 
 
時候・天文・地理・人事・行事・動物・植物
 
 
に、分かれますよ。
 
 
季語は、伝統的なものから現代生まれのものまで、たくさんあります。今回は、その1部を使った俳句を、ご紹介します。

 
 

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夏の季語「植物」

 

 
◎ 夏の季語「植物」
 
葉桜・薔薇・芍薬・牡丹・紫陽花(あじさい)
百日紅(さるすべり)・若葉・万緑・緑陰・桜桃
 
花菖蒲・向日葵(ひまわり)・百合の花・睡蓮
鉄線花・苺・筍・蕗(ふき)・茄子・胡瓜・青梅
 
夕顔・昼顔・鈴蘭・夏木立・草いきれ
花木綿(はまゆう)・蓮・月見草・藻の花
 
烏瓜(からすうり)の花・罌粟(けし)の花
合歓(ねむ)の花・病葉(わくらば)・夏草
 
さくらんぼ・バナナ・ダリア・カーネーション・・・・・
 
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
美人の代名詞と言われるこのフレーズ、全部「夏の季語」の花でした。
 
ナスやキュウリトマトなど、夏野菜が季語なのもおもしろいですね。
また、バナナなんて、すごく使いにくそうですが、現代的で楽しいです。

 

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夏の季語「植物」を使った俳句

 
 
植物を使った俳句は、屋外で自然に触れていなければ、なかなか思いつかないかもしれません。
 
若葉とか青葉、万緑などが、使いやすいでしょうか。
夕方に、お散歩がてら、俳句の題材探しをするのも一興かもしれません。

 

 

(1)松尾芭蕉の夏の俳句(植物)

 

 
・夏草や つわものどもが 夢の跡
 
【季語】 夏草
 
 
芭蕉の「おくの細道」といえば、真っ先に出てくる名句です。「つわもの」は、この地に栄えた奥州藤原氏やかくまわれた源義経主従などを指します。
 
 
・あらたふと 青葉若葉の 日の光
 
【季語】 青葉若葉
 
この句は、日光山に詣でたときの句です。「あらたふと」は、なんと尊いことだろうという意味です。
 
 
・紫陽花や 藪を小庭の 別座舗(べつざしき)
 
【季語】紫陽花
 
 
・清瀧や 浪に散りこむ 青松葉
 
【季語】 青松葉
 
 
・竹の子や 稚き時の 絵のすさび
 
【季語】 竹の子
 
松竹梅は縁起物の代表ですね。竹や竹の子は、真っすぐにすくすく成長するという意味で縁起がよいとされています。
 
だから、すくすく育つ「子供」と題材的な相性がよいのです。「竹の子」を季語に使った句に子供時代のことや子供がよく取り合わせられます。
 
 
・子ども等よ 昼顔咲きぬ 瓜むかん
 
【季語】 昼顔

 

(2)与謝蕪村の夏の俳句(植物)

 

 
・をちこちに 瀧の音聞く 若葉かな
 
【季語】 若葉
 
・牡丹散って うちかさなりぬ 二三片
 
【季語】 牡丹
 
・寂として 客の絶え間の ぼたんかな
 
【季語】 ぼたん
 
・若竹や 夕日の嵯峨と なりにけり
 
【季語】 若竹
 
・蓮の香や 水をはなるる 茎二寸
 
【季語】 蓮
 
・青梅に 眉あつめたる 美人かな
 
【季語】 青梅

 

(3)小林一茶の夏の俳句

 
・夕顔の 花に冷つく 枕かな
 
【季語】 夕顔
 
・ざぶざぶと 白壁洗ふ 若葉かな
 
【季語】 若葉
 
・隅々も 掃除届くや 木下闇
 
【季語】 木下闇(こしたやみ)

 

(4)正岡子規の夏の俳句

 
 
・御本社に つきあたりけり 夏木立
 
【季語】 夏木立
 
・三井寺は 三千坊の 若葉かな
 
【季語】 若葉
 
・紫陽花や きのふの誠 けふの嘘
 
【季語】 紫陽花
 
 
この句、「昨日の誠・今日の噓」ってところが、いいですね~♪
紫陽花は、土壌などの条件で色が変わったり、咲き始めから花が終わるまでにどんどん色が変わる性質のものがあります。そこから、この言葉が浮かんだのですね。ちなみに、代表的な花言葉は「移り気」です。
 

(5)高浜虚子

 
・薄月夜 花くちなしの 匂いけり
 
【季語】 花くちなし
 
・芥子咲いて 其日の風に 散りにけり
 
【季語】 芥子

 

(6)加賀千代女

 

 
・散れば咲き 散れば咲きして 百日紅
 
【季語】 百日紅(さるすべり)

 

(7)泉鏡花

 
・わが恋は 人とる沼の 花菖蒲(はなあやめ)
 
【季語】 花菖蒲(はなあやめ)
 
 
この俳句は、花菖蒲を「はなしょうぶ」ではなく「はなあやめ」と読ませるところが味噌です。
 
 
道ならぬ恋を詠んだ句なので、「あやまち」という意味に「あやめ」をかけていると思われます。
 
 
泉鏡花は、尾崎紅葉の愛弟子で、明治時代の文豪です。
この2人、どちらもペンネームが、すごく美しいです・・・(´・ω・)

 
 
 
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