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夏になると、栄養があってのどごしのよい冷たい食べ物が食べたくなりますね。
和菓子も、水ようかんにわらび餅、葛餅などが店頭に並びます。
中でも、わらび餅や葛餅は、私の大好きな黒蜜きなこにすごくマッチするので、うれしいです。(*^^*)
関西では、本葛を使った葛餅は、夏の和菓子としてよく知られています。
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「わらび餅」と「葛餅」は、どちらもぷるぷるのお餅を切って、黒蜜きなこをかけて食べるので、似ていますね。
違いが分かりにくいです。
わらび粉で作られた「わらび餅」は、色はグレージュで透明感があまりありません。葛餅は、ベージュよりの色合いで半透明です。
でも、食感も似ているので、どっちが好みと聞かれても困ります。(*´Д`)
どっちも美味しいから・・・。
また、関東には、「くず餅」と呼ばれる、葛を使わない同じ名前の和菓子があるそうです。
なんでこんなに気になるのかというと、わたしは、お団子やお餅の上にあんこ、きなこ、黒蜜などをかけるタイプの和菓子がすっごく好きだからです。
みたらし団子も大好きです。
今回は、この3つの和菓子の違いについて、お話しします。(*’▽’)
葛餅
「葛餅」は葛粉に砂糖を加えて、水を入れて加熱しながら練って作るお菓子です。冷ましたら、もっちもちのぷるんぷるん♪になります。
色は半透明で、それを角切りにして黒蜜きなこをかけて食べます。
お取り寄せ「葛餅」の実食レビューはこちらです。(*’▽’)
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また、大福のようにこしあんを中に入れた和菓子(水まんじゅう)として売られていることもあります。
半透明なので、中のあんこがスケスケです。(*^^*)
涼し気に見えて、夏の和菓子にぴったりですね。↓
ちなみに、俳句では「葛餅」は夏の季語で、「葛」は秋の季語です。
葛粉で作るものの1つに、「葛切り(くずきり)」というものがあります。
これは、葛粉を水で溶かして、型に入れてから加熱し、板状に固めたものを細長く切った麺状の食べ物です。
冷してところてんのように黒蜜をかけて食べたり、鍋料理の具にしたりします。
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画像で見ると、本当にところてんみたいです。(^^)
わらび餅
「わらび餅」は、葛餅と同じく、奈良の伝統スイーツです。
わらび餅の歴史は古く、1000年以上前からあったと記録に残っています。
平安時代の醍醐天皇は、わらび餅が好物だったという言い伝えもあります。
「奈良にうまいものなし」と書いたのは、奈良を愛した作家・志賀直哉です。
当時、奈良に住んでいた彼は、随筆『奈良』の中でこう述べているのですが、知人によく「わらび粉」を贈って喜ばれたとも書いています。
志賀直哉を訪ねた小林秀雄も、奈良の「わらび餅」は美味しいと書いています。
わらび餅は、本わらびのデンプンから作られます。
つまり、本わらびで作られたものが、本物(?)なのですが、葛餅と同じで、最近は、他の植物のデンプンを使って安く仕上げたものが、よく売られているのですよ。
わらび粉の代用品は、主にサツマイモやタピオカから取られたデンプンです。
本わらびの粉で作ったわらび餅は、葛餅と同じで希少価値があるため、高級品です。
そして、本物のわらび餅は、透明ではありません!
ですから、スーパーなどでよく98円とかで売られてる透明のものは、「本わらび」のわらび餅ではないということです。
奈良では、「千壽庵吉宗」というお店のわらび餅が、昔から知られています。
ふるふる感があってのどごしがよく、葛餅よりもとろける感じがします。
くず餅
関東には「くず餅」という名のお餅があるそうです。
一般的には、「くず」はひらがなで書かれるようです。
くず餅は、葛餅と同じように、黒蜜やきなこをかけて食べる和菓子なのですが、小麦粉で作られる全く別の物です。くず餅は、小麦のデンプンを木樽で1年半ほど天然発酵させて、乳酸菌を増やして作られます。
和菓子には珍しい発酵食品なのですね。
食べてみたい・・・。(*‘∀‘)
漢字で書くと「久寿餅」、おめでたい字です♪
東京土産なのだそうですよ。
私は、見たことがないのですが、写真で見るとかなり白っぽく見えます。
小麦粉を発酵したら、どんな感じなのでしょう。
もちもち感が気になります。
まとめ
葛餅・わらび餅・くず餅は、夏の和スイーツで、黒蜜やきなこをかけて食べるという似た特徴がありますが、原材料が全く違うと分かりました。
★「葛餅」は、本葛で作られたお餅
★「わらび餅」は、本わらびで作られたお餅
★「くず餅」は、小麦粉を発酵させて作られたお餅
違いがはっきり分かって、スッキリしました。(*^^*)
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