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最近、日本の文豪のかっこいいイラストの入った本が、多く出版されるようになりました。
管理人は、結構持ってます。(^_^;)
「文豪ストレイドッグス」で、人気が出たのでしょうか。
(娘が漫画と小説、全部持ってます♪)
あの作品は、文豪の突出した特徴をキャラ化しているだけなので、ストーリーは全く別物ですね。また、文豪をモデルにしたゲームもあるようです。
真面目で純粋な文豪ファンの人は、文豪を馬鹿にしている作品のように思えて、不快かもしれませんが、管理人は、若い人が興味を持つきっかけになるなら、よいと思っています。
その中の一定数の人は、本当に文豪に興味を持ち、作品を読むようになるでしょうから。
おもしろさに気づく人が、増えてほしいです。(´・ω・)
今回は、真面目に「文豪の特徴」をまとめた入門にぴったりと思える本・『文豪図鑑』を紹介します。
「文豪図鑑」について
この本の大きな特徴は「明治以前の文豪」と「海外の文豪」も取り上げられているところです。
たいていの本は、森鴎外、夏目漱石(明治時代)あたりから始まりますが、本書は、紫式部や紀貫之も載っています。
イラストは今風のイケメンですが、内容はきちんとしています。
構成
オールカラーで、キャラクターイラスト入りです。
「明治の文豪」「大正の文豪」「昭和の文豪」は、文豪1人につき4ページ(見開き2ページ)ずつ書かれています。
「明治以前の文豪」「海外の文豪」は1人2ページ(見開き1ページ)です。
内容は、
プロフィール
特徴を4つと代表作3つ
作品のポイント名
名言・名文の紹介
などです。
(明治以前・海外の文豪は、名言などはないです。)
明治の文豪
収録作家
夏目漱石・森鴎外
島崎藤村・国木田独歩
尾崎紅葉・泉鏡花
小泉八雲・樋口一葉
与謝野晶子
お馴染みの人もいますが、珍しいのは誰でしょうか。(´・ω・)
尾崎紅葉、泉鏡花の並びがいいですね♪
師弟関係だったのが、わかりやすいです。
泉鏡花が、うさぎグッズ集めをしていたことなど、余談なども載っています。
小泉八雲も、あまり取り上げられない、載っていてうれしい人です。
本名は、ラフカディオ・ハーン。
ギリシャ人で、様々な地を放浪し、最終的に日本に帰化したことは、よく知られています。
「雪女」などで知られる『怪談』も素晴らしいですが、私のおすすめは、『日本の面影』です。
日本人の印象を、外国人の目でとらえた視点が興味深い作品ですよ。
大正の文豪
収録作家
芥川龍之介・志賀直哉
谷崎潤一郎・菊池寛
川端康成・梶井基次郎
あまり見かけない人といえば、梶井基次郎でしょうか。
梶井は、関西出身の理系の作家です。
第三高等学校(現・京都大学)理科甲類に入学し、卒業後は東京帝国大学に進学しています。
肺結核の持病があり、体が弱くて早世しました。
伊豆で静養中に、川端康成や宇野千代と出会い、交流を深めます。
川端の『伊豆の踊子』の校正を手伝っています。
個人的には、『桜の樹の下には』がおすすめです。
菊池寛は、できる男のかっこよさのある人ですね。
『真珠婦人』で作家としてブレイクし、後に実業家となりました。
「文芸春秋」の創設者で、芥川賞、直木賞を設立した人として有名です。
芥川龍之介は親友で、芥川の息子「比呂氏(ひろし)」の名付け親でもあります。
昭和の文豪
収録作家
太宰治・宮沢賢治
中島敦・夢野久作
中原中也・江戸川乱歩
坂口安吾・堀辰雄
織田作之助・三島由紀夫
昭和の文豪ともなると、名前は聞いたことのある人が多いのではないでしょうか。
珍しいのは、夢野久作、織田作之助でしょうか。
こういう種類の本で、夢野久作の名前はあまり見かけません。
娘が、載ってるのを見つけて萌えてました。(-.-)ナゼ…?
夢野久作、私は好きですよ。
短編がいいです。
『ドグラ・マグラ』から読むのはおすすめしません。
ほんとにわかんないから…(。@_@;)
短編が7作入っている『瓶詰の地獄』(角川書店)がおすすめかな・・・。
収録されている「死後の恋」とか「支那米の袋」とかが、おもしろいです。
明治以前の文豪
収録作品
紫式部・紀貫之
清少納言・鴨長明
兼好法師・松尾芭蕉
井原西鶴・上田秋成
十返舎一九・滝沢馬琴
平安時代から江戸時代までの作家の簡単な略歴と、代表作1つが載っています。
上田秋成が入っているのがツボでした。(´▽`*)
『雨月物語』は、幻想的で怖ろしい、独特の世界観があって素敵です。
上田秋成は、享保末期の、まだ閉塞感の残っている時代に上方に生まれました。
上方では、「浮世草子」に変わって「読本」が流行していく時代です。
海外の文豪
収録作品
ドストエフスキー/トルストイ
バルザック/スタンダール
シェイクスピア/ディケンズ
ゲーテ/ヘルマンヘッセ
フランツ・カフカ
エドガー・アラン・ポー
マーク・トウェイン
F・スコット・フィッツジェラルド
アーネスト・ヘミングウェイ
ルーシー・モード・モンゴメリ
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こちらは、参考までに載せておきました。
おまけのような感じです。
ロシア、フランス、イギリスと続く順は、編集が意図したものですね。
管理人は、英文学びいきなので、なんでシェークスピアがこんな中途半端な場所なん?と思ってしまいました。
おわりに
この本は、文豪を紹介したいろんな本の中で、小難しくなく大事なポイントを押さえている良書だと思います。
なにより取り上げている文豪の人数が多いです。
ただ、4ページずつなので、もちろん入門です。
詳しい人は、知ってる事が多いと感じると思います。
さらっと文豪の特徴をとらえたい人に、おすすめですね。(´・ω・)
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