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3月「弥生」の手紙の書き出しに使える、時候の挨拶を集めました。
二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」(3月6日頃)から「春分」(3月21日頃)にあたる時期です。
「啓蟄」は冬ごもりの虫が動き出す時期で、「春分」は「彼岸の中日」、昼夜の長さがほぼ同じ日になります。
ようやく春らしくなってきますが、まだまだ寒さも残る時期ですね。
時候の挨拶(ビジネス)
こちらは、ビジネス関係など、改まった手紙の時候の挨拶です。
(「~の候」と「~のみぎり」は、どちらも使えます。)
● 早春の候
● 春陽の候
● 春暖のみぎり
● 軽暖のみぎり
● 孟春のみぎり
● 春暖快適の折
● 春寒ようやくゆるむ候
● 春風の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
● 盛春の候、皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
親しい人への挨拶(カジュアル)
親しい人への挨拶は、「時候の言葉」と「相手の安否を気遣う言葉」をセットで表すことが多いです。
● 寒暖の定まらぬ天候が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
● 花どきは気候不順の言葉どおりのこのごろですが、お変わりございませんでしょうか。
● 桜花まさに開かんとする時節、あなた様にはますます意気お盛んのことと存じます。
● 春とはいえ、朝夕はまだ肌寒さを感じる今日このごろです。
● 枯れ野が少しずつ色づき、心も浮き立つようなこのごろです。
● 暑さ寒さも彼岸までとはよくいったものでございます。いかがお過ごしでしょうか。
● 日の光も明るくなり、心もうきうきする季節となりました。ご機嫌いかがでございますか。
● 寒さもようやくゆるみ、つつがなくお暮らしのことと存じます。
● 草木の芽もふくらむころとなりましたが、お健やかにお過ごしでいらっしゃいますか。
● だいぶ春めいてまいりましたが、ご機嫌いかがでございますか。
● うららかな春の日差しを感じる今日このごろです。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
● ひと雨ごとに春らしくなりますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
個性的な表現
かなり親しい人へのくだけた表現です。
自分の近況や気づいたことなどを、自由に表しています。
● 春眠暁を覚えずというとおり、朝の目覚めが自然と遅くなるこのごろです。
● 冬ごもりの虫も土の中から顔を出す季節、春はすべてが生まれ変わったように活気づきます。
● 春の到来を告げるかのように、雨上がりの道に陽炎が立っていました。
● 重苦しいコートを脱ぎ、身も心も解き放たれたような気分の今日このごろです。
● 庭の沈丁花から漂ってくる香りが、春のさなかを感じさせます。
● 当地では、早くも初桜が見られましたので、ここにご報告申し上げます。
● 山の雪も解けて流れ出したようです。つり竿を手にはや渓谷へ向かわれましたか。
● 池の水のぬるんできたようで、鯉の泳ぎも生き生きとし始めた今日このごろです。
3月の手紙・末文
● 季節の変わり目ですので、くれぐれもご自愛ください。
● 4月からの新生活に際し、健康にくれぐれもお気をつけください。
● 思わぬ花冷えにお風邪など召されませんよう、ご自愛くださいませ。
● 春陽のもとで、穏やかなる日々をお過ごしくださいますよう。