この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。
あなたは「瞑想」というと、どんなイメージを持つでしょうか。
今流行りのスピリチュアル?
それとも宗教的なもの?
なんだか胡散臭いものと感じる人もいるかもしれません。
しかし、瞑想は、古代から多くの成功者が行っているものです。
現代でも、故スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツなど多くの成功者、芸術関係者が実践しています。
瞑想をすることで心が穏やかになって頭脳がすっきりし、多くの効果があげられるのです。
今回は、潜在意識に働きかける「瞑想」とはどういうものか、紹介します。
瞑想の歴史
瞑想の発祥地はインドです。
仏陀は瞑想のことをビハール地方の方言で「ジャン」と呼びました。
それが中国に伝わって「定」になり、日本に伝わって「禅」となりました。
しかし、長い距離、長い年月をかけて伝わったため、「禅」は「ジャン」とは大きくかけはなれたものとなりました。
現在のインドにも、古来の「ジャン」は、そのまま伝わってはいません。
仏陀のいう「ジャン」に近いものは「ラージャ・ヨーガ」と呼ばれるものです。「ラージャ」は「心の、精神の」「ヨーガ」は「修行・鍛錬」という意味です。
今、柔軟運動のように流行っている「ヨガ」は、「ヨーガ」の一部で、「ハタ・ヨーガ」(肉体の修行)と呼ばれるものです。
瞑想は、古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』の中にも記載されています。
瞑想とは
現代、私たちがいう「瞑想」とは、どんなものなのでしょう。
「瞑想にふける」という言葉があるように、何かを想像したり考えたりすることのように思われがちですね。
しかし、瞑想はむしろその反対のものです。
「瞑想」というのは、「何も考えないようにすること」。
「無心になる」「無我になる」ことなのです。
人は、いきなりこの境地に入ることはできません。
そのために、工夫が必要となります。
その一部が「呼吸法」や「ヨガ」(ハタ・ヨーガ)です。
つまり、これらは、瞑想に入りやすくするための準備運動にあたるものなのです。
瞑想しやすくする環境を作るために、呼吸を整え、体の凝りをほぐすのは、とても効果的です。
また、お香(アロマ)やヒーリング音楽もそのためにあります。
瞑想の具体的なやり方は、こちらにあります。♪↓
瞑想の目的
瞑想の目的は、先程も述べた「無心になること」です。
私たちは起きている間、ずっと膨大な情報に身をさらし、思考し続けています。
起きてから寝るまで、動き続けている機械のようなものです。
人は、普段この「何も考えない」という事が、なかなかできません。
そこで、思考を停止させるために意識的にするのが、瞑想です。
瞑想の科学的根拠
瞑想と聞くと、宗教的なものと思われがちですが、今では、脳にとってよい効果を生み出すと科学的に証明されつつあります。
瞑想の効果は多くの研究機関で研究されていますが、たいてい同じような結果が得られているようです。
たとえば、アメリカUCLAの研究チームが行った、MRIで脳をスキャンした実験では、瞑想をする習慣のあるグループは、脳内の「海馬」と「眼窩前頭皮質」と呼ばれる部位が、非常に大きく発達していたそうです。
海馬は「記憶」を、眼窩前頭皮質は「意志の決定や感情の調節」を司る部位です。
他にも、瞑想をすることにより「ストレス遺伝子が減少」し、瞑想をしていないグループに比べると、さまざまな面で「集中力が高まっていた」と報告されています。
その効果は遺伝子レベルにも及び、「鎮静剤」や「抗炎症薬」の役割をする部分にも、変化が見られたそうです。
また、瞑想を行うと「セロトニン」という脳内物質が分泌されます。
セロトニンが増えると、ポジティブに物事を考えられるようになったり、幸福感を感じやすくなったりします。
セロトニンは、運動をした後にも分泌されるものです。運動した後に、なんだか気分が爽快ないい気持ちになるのはこのためなのですね。
おわりに
瞑想中は、脳の「情報処理」機能が停止しているといいます。
情報の洪水といわれる現代社会の中で、「瞑想」が特に多忙なビジネスマンや成功者に受け入れられているというのは、なんとなくわかる気がします。