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こんにちは、このかです。
今日、4月6日は「雨」です。ザーザー降ってます。(._.)
昨日、平安神宮のしだれ桜を観に行きました。曇っていましたが、雨にならなくてよかったです。
あああああ、やっぱり桜は平安神宮だ~♪
と思えるみやびな美しさです。
しだれているのが、なんともいえない風情を醸し出すんですね。
谷崎潤一郎が『細雪』で大絶賛の桜はこれ!
文豪・谷崎潤一郎は、京都の桜が好きすぎて、毎年、桜のシーズンは京都で豪遊していたそうです。
彼は引っ越し魔なのであちこち転居していますが、『細雪』を書いていたころは芦屋で暮らしていました。戦後は、京都の南禅寺の近くや、糺の森近くの広い屋敷に住んでいたこともあります。
「京都の桜でなければ桜でない気がする」など、他の土地の桜に失礼なことまで言ってる人ですが、京の桜への称賛は、平安神宮のしだれ桜についての『細雪』のこの言葉が一番でしょう。
「夕日にひろがっている紅の雲を仰ぎ見るとああと簡単の声を放った。この一瞬こそ2日間の行事の頂点であり、この一瞬の喜びこそ去年の春が暮れて一年に亙(わた)って待ちつづけていたものである」
谷崎潤一郎『細雪』より
「この一瞬の喜びこそ、一年にわたって待ち続けていたもの」
そこまで言っちゃうほど谷崎が愛した平安神宮のしだれ桜・・・
それは、応天門を入って左奥に見えるこの桜です。
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近づいて見ると、こうなります。
うーん、曇り空なのが惜しいですね。
今回は、宮司補佐の方のガイドがあったので、とってもおもしろかったのですが、5日ほど前が一番見ごろだったそうですよ。
もっと、花でこんもりしていたのだとか。
でも、昨日も十分美しかったです。
この枝垂れ具合、素晴らしいです。
桜のシャワーみたいですよ~♪
奥に見える建物とのコラボは、しだれ桜だからこそです!
平安神宮の神苑を拝観したのですが、お庭も人工的すぎない「自然のままの美しさ」が保たれていて素敵なんです。
この神苑は7代目小川治兵衛さんが、あまり費用をかけずに借景など利用しながら造ったものです。
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実は、私たち、この奥に見える建物に入ることができましたー!
昨日は、夜に「平安神宮しだれ桜コンサート」が催され、雅楽師の東儀秀樹さんがここで演奏される日だったのです。観客は入れない場所です。
その前の準備中のとき、入らせていただきました!
人や機材が多くて、下の方は写せなかったのですが、かなりキラキラ煌びやかでした。
感動です!
また、来年も行きたいって思います。
この建物の中から見えた景色です。
池の上に浮かんでいるような感覚になりますよ。
平安神宮では日本の生態系が守られている!
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しだれ桜だけでなく、八重桜も咲いています。ソメイヨシノはもう葉桜になっていました。
平安神宮の水、京都の水は、疎水を通って琵琶湖から引いています。
その琵琶湖は、外来生物が増えて、昔からいた日本の生き物が駆逐され、生態系が壊れつつあります。
とくに、ブラックバスの被害がひどいそうです。
ブラックバスのせいで、琵琶湖にいたイチモンジタナゴという淡水魚が激減したのだそうです。
イチモンジタナゴは、マルドブガイというちょっと大きめの貝の中に産卵し、稚魚が生まれるまで貝が守ってもらうというおもしろい生態の魚なのです。
それが、平安神宮神苑の池には、まだしっかり生息しているのだそうですよ。
他にも、さまざまな生き物がここにはいます。
池には、大きな鯉が泳いでいました。あんまりきれいな色じゃないです。そういえば、「瓢亭」の池の鯉も、こんな色でした。
鳥も、たくさん住んでいたりやって来たりするようですよ。
ウグイス、キセキレイ、ゴイサギ、ヤマガラ、カルガモ、マガモなどなど・・・。
カワセミがいました!!!
ちょうど、石の上で休憩しているのを見つけたので撮れました♪
京都では四条河原から北側で見かけることが多いそうですが、すごいスピードで飛ぶのでキャッチするのが難しい鳥です。
「キキキキーッ」と高いかわいい声で鳴いたかと思うと、水面1メートルぐらいのところを、すごいスピードで水平に飛びます。
青とオレンジ、補色に近いおしゃれな配色ですね。毛づくろいしていましたよ。もふもふしてて、まるっとしていてかわいいです。
コンデジのズームめいっぱいにして撮ったので、実は私たちのいるところから、かなり離れています。
平安神宮の御朱印は「四神」
平安神宮の御朱印は、平安京を護る「四神」です。
東の青龍・西の白虎・北の玄武・南の朱雀
かっこいいですが、絵がかなりリアルで怖いです。御朱印込で1500円です。
神社にしてはきれいな文字でよかったです。(←失礼)
でも、東寺のような寺社の御朱印は、すごく達筆でかっこいいので、つい比べてしまいます。
こちらは、桜の木のように見えますが、引いた「おみくじ」を結ぶ木です。
桜色してますね。私は「おみくじ」は引かない主義なので、パスです。
おわりに
さっきから、すごい勢いで雨が降っています。
桜も、もうおしまい。
私もまた、「この一瞬の喜び」を一年にわたって待ち続けることとしましょう。
昨日は、夜にコンサートがあったからか、着物姿のマダムがたくさんいらっしゃいました。
レンタルのお煮しめ着物ではない、淡く美しい色柄の正絹の着物、「ほんまもん」の着物は、年配の方の着こなしが素晴らしいです。
着物で花見なんて、きゅうくつなのが苦手な私はできませんが、つくづく京都は着物が世界一似合う町だなーと思いました。