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「百人一首」41~60番、番号的にちょうど中間ですね。
53番から先は、55番の藤原公任以外、全て女性の歌です。
 
平安中期、摂関政治全盛期に、女流文学が花開きました。
紀貫之の『土佐日記』以降、「百人一首」に名のある数人の女流作家が日記作品を残しています。
国風文化の流行で、今まで「漢詩」に比べて劣っていると考えられていた「和歌」の地位が上がった時代でもありました。
 
天皇は村上天皇(62代)から一条天皇(66代)の時代です。
(村上天皇ー冷泉天皇ー円融天皇ー花山天皇ー三条天皇ー一条天皇)
娘・彰子を一条天皇に嫁がせ、藤原道長が権勢をふるい出す時期でもあります。
 
登場人物の人間関係も繋がり多く、人物像が浮かび上がりやすいです。
親子関係にある人も多いですよ(*´ω`)

 

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「百人一首」意味と覚え方・41~60番

41.恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか
42.契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとは

「壬生忠見」は壬生忠岑(30番)の息子。下級官吏で歌人として活躍。三十六歌仙。
(拾遺和歌集)
「清原元輔」は清少納言(62番)の父。梨壺の五人、三十六歌仙の一人。(後拾遺和歌集)

 

 

43.逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり
44.逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし

「権中納言敦忠(=藤原敦忠)」は「琵琶中納言」とよばれた琵琶の達人。藤原時平の息子。
(拾遺和歌集)
「中納言朝忠(=藤原朝忠)」は笙の名人で三十六歌仙の一人で、藤原定方(25番)の息子。
(拾遺和歌集) 

 

 

45.哀れとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな
46.由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな

「謙徳公(=藤原伊尹)」は摂政太政大臣。貞信公(26番)の孫で息子は藤原義孝(50番)。
(拾遺和歌集)
「曾禰好忠」は身分の低い役人。技巧的で奇抜な和歌をよく詠み、才能は認められていた。
(新古今和歌集)

 

 

47.八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり
48.風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな

「恵行法師」は花山天皇の時代に活躍。当時の歌壇の中心人物だった。(拾遺和歌集)
「源重之」は清和天皇の曾孫三十六歌仙の一人です。東国から九州まで旅の多い人生を送る。(詞花和歌集) 

 

 

49.みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へ
50.君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな

「大中臣能宣朝臣」は梨壺の五人の一人。中臣氏を先祖に持ち、伊勢神宮の斎主となる。
(詞花和歌集)
「藤原義孝」は謙徳公(45番)の息子。熱心な仏教徒で和歌の才能があったが21才で夭逝。
(後拾遺和歌集)
 

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51.かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思ひを
52.明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな

「藤原実方朝臣」は平安中期一の色男。藤原忠平(26番)の曾孫。清少納言(62番)の元恋人。
(後拾遺和歌集)
「藤原道信朝臣」は謙徳公(45番)の孫。藤原実方(26番)藤原公任(55番)の親友。
(後拾遺和歌集)
 

 

53.嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る
54.忘れじの 行末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな

「右大将道綱母」は藤原兼家の第二夫人。『蜻蛉日記』の作者で、大変美女として知られる。(拾遺和歌集)
「儀同三司の母」は藤原道長の正室。本名は高階貴子。娘の定子は一条天皇の中宮(皇后)に。
(新古今和歌集)

 

 

55.滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞えけれ
56.あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな

「藤原公任」は和歌の大家で「三船の才」とよばれる。藤原定頼(64番)の父で「和漢朗詠集」などの編者。(拾遺和歌集)
「和泉式部」は中宮・彰子に仕える女官、小式部内侍(60番)の母。『和泉式部日記』の作者。(後拾遺和歌集)

 

 

57.めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな
58.有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする

「紫式部」は中宮・彰子に仕える。大弐三位(58番)の母。『源氏物語』『紫式部日記』の作者。(新古今和歌集)
「大弐三位」は紫式部(57番)の娘。母と同じく中宮・彰子に仕える。玉の輿に乗り長生き。
(後拾遺和歌集)

 

 

59.やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな
60.大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立

「赤染衛門」は中宮・彰子に仕える。この歌は妹の恋文の代筆。和泉式部(56番)紫式部(57番)の友人。(後拾遺和歌集)
「小式部内侍」は和泉式部(56番)の娘。藤原定頼(64番)の恋人。母より先に病死。(金葉和歌集)

 

 

 
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