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平安時代の和歌では、例外はありますが、「花」といえば「桜」のことです。
しかし、平安前期まで、「花」は「桜」ではなく「梅」をさしました。
 
梅は、奈良時代より前に中国からもたらされたという説が有力です。
「万葉集」には、すでに梅の歌が載っています。
 
「松竹梅」という言葉があるように、梅は新春いちばんにつぼみを膨らませる縁起のよい花でもあります。
 
今回は、梅と日本人の歴史と、今売られている梅干しの種類を紹介します。

 

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梅とは


 
ウメは、バラ科サクラ属スモモ亜属の落葉高木です。
バラ科の植物は、有名なものが多いのですよ。
サクラ、モモ、リンゴもすべてバラ科植物です。
 
梅の品種は、約300種類以上もあります。
たいへん種類の多い樹木ですね。
 
花を観賞するための梅と、実を食べるための梅があります。
梅林や盆栽などで見られる梅は花を楽しむ梅です。
白梅、紅梅と、色もおめでたいですね。
 
開花時期は、2月~3月で、葉が出る前に花を咲かせます。
紅梅よりも白梅のほうが、早く咲き出すことが多いです。

 

梅の歴史

 
梅が日本に伝わったのは、はっきり分かりませんが、奈良時代以前であることは確かなようですよ。
 

(1)奈良時代

 
梅は、奈良時代にはすでに食用として親しまれていたことが、『和名抄』という文献に残っています。
 
その頃は、花を楽しむのではなく、「木の実」として分類されてたようです。
桃や柿、ビワなどと同様に、加工して「生菓子」として食べていたのです。

 

(2)平安時代

 
平安時代になると、梅は、梅干しの原型のような塩漬けとなり、「食薬品」として用いられるようになりました。
 
平安中期の医師の丹波康頼が著した、日本最古の医学書『医心方』に、梅干しの効能が取り上げられています。

 

「大福茶」の起源に!

 
村上天皇が病気になったとき、ともに縁起の良い「梅干し」と「昆布」を入れたお茶を飲むと、回復されたというエピソードが記録に残っています。
 
これが、いわゆるお正月に飲む「大福茶」の起源とされます。

 

(3)鎌倉~戦国時代

 
鎌倉時代に入ると、梅干しは、僧侶の酒の肴として食べられるようになりました。『方丈記』にも、エピソードが記載されてます。
 
やがて、それは武士の間に広がり、出陣の際に縁起をかついで、食べられるようになります。
 
戦国の世になると、長い日数持ち歩ける兵糧食として、味噌などとともに梅干しも携帯されました。
 
梅干しは、小さくて持ち運びに便利ですし、塩分摂取ができて、食中毒防止や疲労回復の効果もあります。まさに、理想の兵糧食でした。
 
梅干しの8つの効果は、こちらをどうぞ♪(*^^)v
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(4)江戸時代


 
江戸時代に入ると、梅干しを食べる習慣が、庶民の間にも広がります。
そろそろ、私たちが今食べている梅干しに近づいてきましたよ。
 
「紀州の梅」の人気が出て、梅の需要はますます増えていきました。
 
紀州(和歌山県)から船で運ばれる梅干しは、「田辺印」として評判になり、江戸庶民の食の楽しみの1つとなりました。
 
「縁起物」としての役割はそのまま残り、お正月や節分に「大福茶」を飲む風習が、庶民の間にも広がりました。
 
江戸後期になると、なんと梅肉エキスの原型らしきものも登場します。
『諸国古伝秘方』という文献に、梅肉エキスの作り方が紹介されています。

 

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(5)明治時代以降

 
和歌山南部(みなべ)の南高梅が、全国的に有名になります。
 
現在、和歌山県の梅の収穫量は、全国の80%に及びます。
 
「紫蘇梅」「かつお梅」「はちみつ梅」などの「調理梅」が開発され、酸味、塩分が強すぎない、食べやすい梅干しが作られるようになりました。

 

梅の種類

 
次に、この増えてきた梅の種類についてご紹介したいと思います。
商品として売られているのは、10種類以上になります。
 
ネットショップでも、4~8種のお試しセットなど、食べ比べができるものもあります。

 

 
「白干梅」意外は、すべて「調理梅」です。
今、スーパーなどで売られているのは、ほとんどが「調理梅」ですね。
 
代表的なものを挙げておきます。

 

(1)白干梅

 
昔ながらの、塩だけに漬け込んだ梅干しです。
すっぱくてしょっぱいです。
 
おばあちゃんが家庭で漬けた梅干しという感じです。
2~3年は、かるく持ちそうですよ。
 
塩分濃度は、約15~20%です。

 

(2)紫蘇梅(しそうめ)

 
梅の酸味はそのまま残し、紅シソ独特の爽やかな風味が豊かに香ります。
紅シソの色がつくので赤い梅干しになります。
 
管理人は、この紫蘇梅一択です(*^^)v
 
塩分濃度は、約10%です。

(3)かつお梅


 
かつお節と赤シソで作ったフレークをまぶしてある梅干しです。
かつおの風味と赤シソの爽やかな酸味が相まって、まろやかでこくのある味わいになります。
 
塩分濃度は、約8%です。

 

(4)はちみつ梅

 
はちみつに漬け込んだ甘口仕立ての梅干しです。
すっぱい梅干しが苦手な人や、女性に人気の種類です。
 
塩分が少ないところが、大きな長所です。
 
でも、私は、この甘さが気持ち悪くてダメです。
梅干しは、すっぱいものだと思っている人には、不向きでしょう。
商品によって、甘さもさまざまなので、いろいろ試して自分の好みに合うものを見つけてください。
 
塩分濃度は、約5~9%です。

 

おわりに


 
「梅」が、奈良時代以前から食べられていたというのは、驚きでした。
 
今のように、「梅干し」として食べられるようになったのは、江戸時代からです。その頃には、もう現在の名産地・和歌山南部(みなべ)の梅が、田辺港から江戸に運ばれていたのですね。おもしろいです。
 
以前、管理人は、6種類のお試しセットを楽天で購入したことがあります。
白干梅は、すっぱいというより塩分が強すぎて食べられず、また、はちみつ梅は、甘すぎてダメでした。でも、はちみつ梅は、非常に人気のある商品です!
 
また、かつお梅よりも紫蘇梅のほうが、お茶漬けにするときに美味しく感じました。きっと、私は、シソが好きなのでしょうね。
 
人によって好みが分かれるので、いろいろ試してみるのをおすすめします。(*^^*)

 

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