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「小倉百人一首」21番から40番の記事です。
意味と覚え方は、それぞれ2首ずつの記事の中にあります。
百人一首の覚え方は、上の句と下の句のそれぞれの頭の数文字をつなげて覚えるのが一番忘れにくいと思います。
しかし、やっぱり人物やその人の歌を詠んだ背景を知ることで、定着率を高められます。
いにしえの歌人の心を、じっくり味ってみるのはいかがでしょう。

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21~40番は、平安時代初期から中期、光孝天皇、宇多天皇、醍醐天皇、村上天皇の時代の歌人です。
醍醐天皇は史上初の勅撰和歌集「古今和歌集」編纂を命じた天皇です。
選者4人の歌がここで選ばれていますね。
また、菅原道真が大宰府に左遷されたのも醍醐天皇の時代でした。
「菅家」とは道真公のことです。
道真公を陥れたとされる左大臣・藤原時平の弟、藤原忠平(貞信公)の名もあります。

 

和歌集の情報・まとめ

「小倉百人一首」は藤原定家が選んだ「私選和歌集」です。
藤原定家が選んだというのには異論もあるのですが、定家自身の日記「明月記」の中に本人が記しているので、この説をとります。
「勅撰和歌集」は全部で21集あります。
「三大歌集」と「勅撰二十一代集」をこちらにまとめています。

 

 

「百人一首」21~40番・詳細

21.今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな
22・吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐というらむ

「素性法師」は僧正遍照の息子。書の名手で三十六歌仙の一人です。(古今和歌集)
「文屋康秀」は身分の低い役人です。文屋朝康の父で六歌仙に選ばれました。(古今和歌集)

 

 

23.月見れば 千々にものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど
24.このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに

「大江千里」は漢学者大江音人の息子。文章博士で漢詩翻訳の才あり。(古今和歌集)
「菅家」は菅原道真の尊称。右大臣になりましたが大宰府に左遷されます。(古今和歌集)

 

 

25.名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな
26.小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ

「三条右大臣」は藤原定方のこと。和歌・管絃の才能がありました。(後選和歌集)
「貞信公」は藤原忠平のこと。左大臣・摂政を経て太政大臣になります。(拾遺和歌集)

 

 

27.みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 悲しかるらむ
28.山里は 冬ぞ寂しさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば

「中納言兼輔」は藤原兼輔。醍醐天皇時の歌壇の中心人物。三十六歌仙。(新古今和歌集)
「源宗干朝臣」は光孝天皇の孫。「源」の姓を賜り臣下に。三十六歌仙。(古今和歌集)

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29.心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花
30.有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし

「凡河内躬恒」は「古今和歌集」の選者の一人。宇多・醍醐天皇に仕えます。(古今和歌集)
「壬生忠岑」は「古今和歌集」の選者の一人。98歳まで長生きしたとか。(古今和歌集)

 

 

31.朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪
32.山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり

「坂上是野則」は蹴鞠の名手と知られます。坂上田村麻呂の子孫。三十六歌仙。(古今和歌集)
「春道列樹」は大学寮で学ぶ学生でした。学問の知識のある下級官吏です。(古今和歌集)

 

 

33.ひさかたの 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ
34.誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに

「紀友則」は「古今和歌集」の選者の一人。紀貫之の従兄です。三十六歌仙。(古今和歌集)
「藤原興風」は歌人として、また琴の名手として知られます。三十六歌仙。(古今和歌集)

 

 

35.人はいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞむかしの 香ににほひける
36.夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ

「紀貫之」は「古今和歌集」選者の一人。六歌仙を選んだ人です。「土佐日記」の作者。
(古今和歌集)
「清原の深養父」は琴の名手として知られます。「古今集」「後選集」に多く歌を残します。(古今和歌集)

 

 

37.白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
38.忘らるる 身をば思わず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな

「文屋朝康」は文屋康秀の息子。歌の才があり、多くの歌合に出席します。(後選和歌集)
「右近」は醍醐天皇の皇后・穏子に仕えます。「大和物語」に恋物語あり。(拾遺和歌集)

 

 

39.浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき
40.忍れど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで

「参議等」は源等のこと。嵯峨天皇の曾孫で参議にまで出世します。(後選和歌集)
「平兼盛」は光孝天皇の子孫。父の代に「平」の姓を賜ります。三十六歌仙。(拾遺和歌集)

 

 

 
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「百人一首」まとめ記事~全首の意味・覚え方とおすすめ参考文献!


 

<参考:「新訂・国語図説」京都書房出版・「小倉百人一首」京都書房出版>

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