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今回紹介するの坂上是則(さかのうえのこれのり)は、
蹴鞠(けまり)の名手として知られていました。
蹴鞠は、当時貴族の間で流行った遊びです。
鹿革でできた鞠を蹴り上げ、地面に落としてはいけないというルールがあります。
本式では、きちんとした競技場も作られたスポーツ競技でした。
サッカーのリフティングみたいですね。(^^)
是則は帝の前で260回も連続して蹴り上げることができて、ごほうび(絹)をもらったこともあります。

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坂上是則(さかのうえのこれのり)

坂上是則は征夷大将軍・坂上田村麻呂の子孫で、
坂上好蔭(よしかげ)の子ともいわれます。
三十六歌仙の一人です。

ちなみに坂上田村麻呂は、京都の清水寺を作った人です。

「吉野」という土地は、万葉の昔から歌人のあこがれの地でした。
一度行くとその美しさ、神秘さに圧倒されます。
管理人は桜の季節に行ったことがありますが(桜の名所です。)
冬の白い吉野の景色もそれは美しいでしょう。

この歌は、大和国(やまとのくに、今の奈良県)で勤務することになった是則が、吉野へ出張し宿に泊まった朝に詠んだ歌です。

朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに
吉野の里に 触れる白雪

【覚え方】朝ぼらけの吉野

夜が白み始めたころ、有明の月の明かりでこんなに明るいのかと見違えてしまったけれど、この明るさは、吉野の里に降った真っ白な雪だったのだ!

夜明けに白く残っている「有明の月」の月明かりを、吉野の白い雪に見立てています。
「月の白い光」を「白い雪」に見立てるのは、中国の漢詩でよく用いられていた技法(比喩)です。
平安時代前期の人は、漢詩がブームだったので、よく引用しています。

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冬の歌は、物悲しい心情と掛けたものが多い中、
この歌は景観の美しさに感動している気持ちを、素直に表現していて素敵です。

春道列樹(はるみちのつらき)


春道列樹は、当時「大学寮」で学んでいた学生でした。
「大学寮」は現在の大学院博士課程あたりです。
その後の詳しい経歴は不明なのですが、
壱岐守として任地へ行く前に亡くなりました。

この歌は琵琶湖のそばにある志賀寺に詣でる途中の山道で詠んだ歌です。

山川(やまがわ)に 風のかけたる しがらみは
流れもあへぬ 紅葉なりけり

【覚え方】山川の流れ

山の谷川に風がかけた「しがらみ」は、川へとたくさん散ってきて流れきれずにとどまっている美しい紅葉でできているのですよ。

川の中に色鮮やかな紅葉が集まった様子が目に浮かぶとても美しい歌です。
紅葉をしがらみに見立てていますね。
また、そのしがらみをかけたのが擬人法を用いて「風」としています。
一見、素直に感動した歌のようですが、かなり技巧を凝らしてた歌です。
博識な文学生だったと伺えますね。

 
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