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数字に、縁起やジンクスをかつぐ人は多いですね。
 
特に、「三」は、同じような物を一くくりにするのに使われることが多いです。
 
例えば、「三大○○」「御三家」「三種の神器」などなど・・・。
「三大○○」は、たーくさんありますね。
ことわざも多いです。
 
今回は、「三」の和のしきたりについて、ご紹介します。

 

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「三」は神聖な数

 

 
日本では、古来より「三」は調和と安定を意味するたいへん縁起のよい数字とされてきました。
 
さまざまな宗教でも、「三」は、特別大切に想われてきたようですよ。
 
例えば、仏教では、
 
「三界」(欲界・色界・無色界)
「三身」(法身・報身・応身)

 
キリスト教では、
 
「三位一体」
 
という言葉があります。
 
「三」という数字の印象が、ところ変わっても同じ場合があるというのが、面白いですね。
 
この神性が強いというのは、死または死にまつわる言葉にたくさん使われていることからも分かります。

 

「焼香」が三回と決まっている理由

 

 
仏式のお葬式や法事では、霊前に「焼香」をするしきたりがあります。
 
焼香のとき、抹香をつまみ、いったん目の高さまで持ち上げてから、静かに香炉に落とします。
一般的には、これを「三回」繰り返しますね。
(絶対ではなく、宗派により一回の場合もあります)
 
この「三回」という回数には、もちろん意味があります。
 
「三宝を敬い三毒を鎮める」という意味なんですよ。
「三宝」は、「仏・法・僧」を指し「三毒」は「貪・瞋・癡」を表します。
 
「仏」は悟りを開いた人のことで、「法」はその教えです。
「僧」は「法」(教え)を受けて修行する人のことをいいます。
 
「三毒」というのは、「貪欲・怒り・愚かさ」のことです。
 
これらは、人間の苦しみの根源で、克服しなければならないもっとも根本的な三つの煩悩なのです。
 
ブッダが説いた大乗仏教で、広く知られている概念です。
やはり、仏教では、「三」はとても重要な数だったと納得できますね。

 

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「三角頭巾」を死者の頭につけるわけ

 

 
昔話に出てくる幽霊は、白い着物に白い三角頭巾をかぶっていますね。
 
この三角頭巾には、もともと「魔除け」の意味があったのだそうです。
 
平安時代の陰陽師は、黒い三角頭巾を被って悪霊退治をしていました。
そして、その三角頭巾は、葬儀のときに、魔除けのために死者と参列者たちも身につけるようになりました。
 
やがて時がたち、いつしかそれを身につけるのは、「死者だけ」となったのです。
 
白い色なのは、白色が純粋無垢を意味し、死者の魂を浄化し、ケガレを祓うと考えれていたからです。
 
この白装束に白い三角頭巾は、長い間、一般的な「死に装束」とされていました。
 
つまり、三角形という形自体に聖なる性質が宿り、「魔除け」の力を持っていると信じられたのです。

 
 

(1)三途の川

 

 
亡くなった人が死後の世界へ行くとき、「三途(さんず)の川」を渡るといわれますね。
 
亡くなった人は、この川を渡り、向こう岸につくとあの世の住人になると考えられました。
 
つまり、「三途の川」は、この世とあの世の境界にあたる川なのです。
 
そして、ここにも「三」という数字が出てきます。
 
「三途」って何なのでしょうね。
ちなみに「三途の川」は、「葬頭川」または「三瀬川」と呼ばれることもあります。
 
「三途の川」の由来は、仏教の「地蔵菩薩発心因縁十王経」という「お経」に書かれたものでした。
 
それによると、亡くなった人は、その生前の罪の重さによって、川の渡り方が三つに分かれるのだそうです。
 
1.善人:金銀財宝で作られた橋を渡ることができる
2.罪が軽い人:山水瀬とよばれる川の浅瀬を渡る
3.罪の重い人;強深瀬、または江深瀬とよばれる難所をわたる

 
こんな風に、生前の自分の行いによって、川の渡り方が「三段階」に分けられていたのですね。
 
でも、時がたち、浄土宗が庶民に普及する室町時代になると、三つの渡り方から全ての人が船で渡るという考え方に変わっていきました。
 
 
そして、その渡し賃として「六文銭」が取られるようになり、払えない者は、身ぐるみはがされると信じたのです。
 
死んだ後も、お金が必要というところが、なんだか哀しいですね。
 
戦国末期に活躍した真田信繁(幸村)は、この「六文銭」を軍旗としたことでよく知られています。

 

おわりに

 
古今東西、「数字」は、それ自体が力や性質を持っていると信じられてきました。
 
数字の「三」は、もっともよく使われる名数です。
それは、「三」の神聖なイメージから「三つの特別な物」という意味合いを持たせることができるからでしょう。
 
それでは、最後に、「三くくり」と「三のことわざ」をいくつかご紹介します。
 
● 「三」の名数・ことわざ
  
御三家・三種の神器・三大祭り・三大美女・三大怨霊
三大改革・日本三景・日本三名園・三筆
 
石の上にも三年
三度目の正直
三人寄れば文殊の知恵
早起きは三文の徳

 

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